東海交通事業城北線
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城北線の中央線勝川駅乗り入れ
城北線の勝川駅は仮駅営業となっており[8]、中央線の同駅とは500 mほど離れている[10](乗り換えの所要時間は徒歩で約10分)[5]。2009年には連続立体交差事業により、中央線勝川駅の高架化が行われたが、この時は中央線の駅の地上時代の設備をそのまま高架化するための予算しか組まれていなかった[注 13]ため、城北線の乗り入れは実現しなかった[48]。しかし、完成した高架ホームは城北線の乗り入れを想定した2面4線対応で(中2線には線路未敷設)、城北線が中央線の上り線の下を通り接続するよう準備工事がなされた[49]。ただし、城北線が高架化された中央線の線路をくぐるためには、現在の仮駅ホームの先から下る必要がある[注 14]ため、高架橋の先端部を撤去し、新たに勾配のある高架橋を建設し直す必要がある[6]。
-
城北線勝川駅(右)と
中央本線(左) -
中央本線勝川駅構内。ホーム間には城北線乗り入れに備えたスペースがある。
-
中央本線勝川駅構内南方。城北線乗り入れに備えたスペース。
駅一覧
- 全駅愛知県に所在。
- 線路 … ∧:ここから下は複線(駅構内列車交換不可)、∥:複線、X:終点(駅構内単線、列車交換可能)
駅名 | 駅間 営業キロ |
累計 営業キロ |
接続路線 | 線路 | 所在地 |
---|---|---|---|---|---|
勝川駅 | - | 0.0 | 東海旅客鉄道:CF 中央本線 (CF06) | ∧[50] | 春日井市 |
味美駅 | 1.8 | 1.8 | ∥ | ||
比良駅 | 2.7 | 4.5 | ∥ | 名古屋市 西区 | |
小田井駅 | 2.2 | 6.7 | ∥ | ||
尾張星の宮駅 | 2.6 | 9.3 | ∥ | 清須市 | |
枇杷島駅 | 1.9 | 11.2 | 東海旅客鉄道:CA 東海道本線 (CA69) | X[15] |
- 味美駅 - 比良駅間で名古屋市北区を通るが、同区間内に駅は存在しない。
- 全駅無人駅である。枇杷島駅はJR東海からの業務委託扱いで東海交通事業の職員が駅業務を行っていたが、2024年2月1日にお客様サポートサービス導入に伴い無人化した。
- 有人駅が存在しない代わりに、小田井駅近くに所在する本社の鉄道部で定期乗車券・回数券(枇杷島駅発着のものは除く)[51][52]・記念乗車券のみの発売を行っている。
- 枇杷島駅の城北線のホームは東海道本線の貨物専用の別線である稲沢線(稲沢貨物線)上に設けられている[15]。
- ホームにある駅名標は親会社のJR東海と同様の形式を取っているが、オレンジのラインが2本線(〓)になっている[53]。
- TKJの公式サイトでは起終点駅(勝川駅・枇杷島駅)と小田井駅(⇔上小田井駅)を乗換駅として案内しているが[5]、名鉄・地下鉄とも上小田井駅については城北線への乗り換え案内は行っていない。
利用状況
2019年度の混雑率は32%となっており、ピーク時1時間(午前7時40分 - 8時40分)の輸送人員107人は、キハ11形300番台1両×3本の座席数(138席)に満たない状況となっている[54]。
年度 | 旅客輸送人員(千人) | 輸送密度(人/日) | 鉄道業営業収入(千円) | 鉄道業営業費(千円) |
---|---|---|---|---|
1991 | 42 | 204 | 11,858 | 92,275 |
1992 | 125 | 184 | 40,588 | 233,420 |
1993 | 356 | 434 | 107,743 | 243,300 |
1994 | 374 | 460 | 116,977 | 238,825 |
1995 | 391 | 471 | 154,453 | 266,643 |
1996 | 388 | 464 | 166,454 | 282,650 |
1997 | 368 | 453 | 164,033 | 283,630 |
1998 | 375 | 460 | 177,105 | 291,310 |
1999 | 358 | 444 | 180,975 | 330,035 |
2000 | 353 | 454 | 187,131 | 336,083 |
2001 | 357 | 468 | 197,730 | 359,074 |
2002 | 343 | 435 | 204,467 | 340,762 |
2003 | 318 | 399 | 193,458 | 401,309 |
2004 | 303 | 382 | 200,407 | 358,200 |
2005 | ||||
2006 | ||||
2007 | ||||
2008 | ||||
2009 | ||||
2010 | 490[55] | |||
2011 | 472[56] | |||
2012 | 367 | 481 | 80,835 | 263,119 |
2013 | 358 | 461 | 83,182 | 286,870 |
2014 | 359 | 469 | 86,475 | 274,859 |
2015 | 383 | 480 | 89,999 | 252,308 |
2016 | 408[57] | 523[57] | 93,739[58] | 268,829[58] |
2017 | 411[59] | 520[11] | 94,306[60] | 242,343[60] |
2018 | 436[61] | 550 | 99,898 | 302,610 |
2019 | 440 | 540 | 100,601 | 293,708 |
2020 | 384 | 483 | 83,319 | 295,448 |
注釈
- ^ a b c 城北線の高架橋は将来的な電化を想定し、架線柱を設置するための土台(高架橋から突き出た突起部分)が設置されている[34]。
- ^ 名古屋市は瀬戸線(城北線)の小田井駅と上小田井駅(名鉄犬山線・地下鉄鶴舞線)を直結し、市北西部の玄関口とする「小田井総合駅」を1992年度(平成4年度)までに整備することを検討していた[8]。これは、小田井駅⇔上小田井駅間(約300 m)の間を高架建築物で連絡し、ターミナル機能を充実させることで、金山総合駅と並ぶターミナル駅として機能させる構想だったが、1987年(昭和62年)ごろから2年間にわたり瀬戸線(城北線)の工事が中断されていたことから、総合駅整備計画も中断していた[9]。その後、1989年12月に瀬戸線(城北線)の建設再開が決まったことから、名古屋市は「これで小田井総合駅の整備計画具体化にはずみがつく」と期待していた[8]が、小田井駅⇔上小田井駅の高架建築物による連絡は2020年時点でも実現していない。
- ^ 城北線のホームが存在する稲沢線の複線は、連動装置の関係上、名古屋駅で直接出入りできる線路が臨港本線(8番線と10番線の間にある9番線に相当するホームのない線路)又は西名古屋港線(あおなみ線)にほぼ限られるため[14]、JRの旅客ホームに発着させるためには連動装置の改修が必要となる。
- ^ また同年、後に愛知環状鉄道線の一部として開業することとなった瀬戸線の瀬戸(瀬戸市駅) - 高蔵寺間も着工された。
- ^ 瀬戸(現:瀬戸市駅)で瀬戸線と接続する岡多線のうち岡崎 - 瀬戸間(後に瀬戸線の瀬戸 - 高蔵寺間と併せて愛知環状鉄道線として開業)も瀬戸線と同じく「甲線」(複線・電化)で計画されていた一方、瀬戸市駅で瀬戸線と別れる岡多線(多治見方面)は線路等級の低い「丙線」(単線・非電化)で計画されていた[35]。
- ^ 瀬戸線のうち瀬戸 - 高蔵寺間(後に愛知環状鉄道線の一部として開業)は愛知環状鉄道が継承した[1]。
- ^ 賃借料の額の基準は独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構法施行令第7条第1項[39]により規定[40]。JR東海は第27期有価証券報告書 (2014) で「賃借料は毎年、財産及び管理費の増減等により若干の変動はありますが、基本的な水準はほぼ変わりません。」と述べている[40]。
- ^ なお、「国土交通大臣が指定する期間を経過した当該鉄道施設は、当該線区の建設費から既に支払った賃借料総額のうち建設費相当額を差し引いた残額を譲渡価額として譲渡を受けることができる」とされている[40]。
- ^ 清須市議会議員・横井敏雄は2013年12月12日に同議会で城北線に関する質疑を行った際、名古屋駅・勝川駅への乗り入れの実現を「城北線の全面開業(完全開業)」と位置づけ[43]、利用者数増のためには「全面開業」や電化および高額な運賃(JRの標準運賃の約2倍)の改定が必要である旨を訴えている[44]。この質疑に対し、企画部次長兼企画政策課長・葛谷賢二も「名古屋駅や勝川駅に乗り入れれば、城北線の利用者数は大幅に増加することが考えられる」という見解を表明している[45]。
- ^ 名古屋市・春日井市および清洲町(現:清須市)など。
- ^ 1988年5月にはJR東海の民営化初年度の決算が発表されたが、当初の見込額(98億円)を大幅に上回る607億円の黒字を記録したため、運輸省が返済金の減免を認めることは厳しい情勢となった[36]。
- ^ その後、稲沢方面の線路用地のうち一部は売却されて住宅が建っている[34]。
- ^ ただし、城北線の乗り入れ計画は当初から存在し、予算には盛り込まれていた[34]。
- ^ 中央線の線路と城北線の仮駅がほぼ同じ高度になっているため。
出典
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- ^ 監修:国土交通省鉄道局『数字でみる鉄道 2012年版』(一般財団法人)運輸政策研究機構、2012年10月31日。ISBN 978-4903876443。>“「数字でみる鉄道 2012」正誤表”. ITPS(運輸政策研究機構). p. 1 (2013年1月22日). 2014年8月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年8月26日閲覧。
- ^ 監修:国土交通省鉄道局『数字でみる鉄道 2013年版』(一般財団法人)運輸政策研究機構、2013年10月31日、66頁。ISBN 978-4903876511。
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- ^ a b 中部運輸局 2020, p. 6.
- 1 東海交通事業城北線とは
- 2 東海交通事業城北線の概要
- 3 車両
- 4 歴史
- 5 城北線の中央線勝川駅乗り入れ
- 6 脚注
- 7 外部リンク
- 東海交通事業城北線のページへのリンク