映画ドラえもん のび太のひみつ道具博物館
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/27 14:19 UTC 版)
登場人物
レギュラーキャラクター
- ドラえもん
- 声 - 水田わさび
- 冒頭で怪盗DXに鈴を盗まれ、また中盤でスッポンロボにポケットに住み着かれたせいでそこから道具を取り出せなくなるなど受難が多く、「(ひみつ道具が使えない自分は)おっちょこちょいののび太くんと同じだ」「君はバカだね」と毒を吐いている。また、鈴がなくなることで野良猫のような仕草が多くなる。鈴の無い間はリボンなど別の物を首輪に付けている。
- 作中では一貫してその盗まれた鈴を取り返すことにこだわる。その理由は、のび太と暮らし始めて間もない頃、のび太とケンカした際に鈴がドブに落ちてしまい、それをのび太が懸命になって見つけ出してくれたことで、勉強も運動も駄目だけどのび太の優しさを知ることが出来た思い出深いものであるためだと中盤で明かされる。
- 野比のび太
- 声 - 大原めぐみ
- 作中ではシャーロック・ホームズ・セットを常に身にまとい、探偵気取りで行動するが、DXの文字をデラックスと読むことを知らなかったり、隠し扉の場面などでしずかに出し抜かれたりするなど抜けた部分が目立つ。
- しかし終盤ペプラー博士を探す途中でゴルゴンの首を倒した直後に、怪盗DXの正体はクルトであり、5人にこれまで同行していたクルトは偽物のコピーロボットであることを見破ることに成功する。さらにその後太陽製造機が暴走した時は、ポポンに太陽を飲み込ませることを自分自身の機転で思いつき、最終的に暴走を止めることに成功する。
- 源静香(しずか)
- 声 - かかずゆみ
- 作中では、DXに盗まれた6つの道具に共通点があることを示唆したり、ペプラー博士の研究室に向かう隠し扉に気づいたり、襲い掛かってくるゴルゴンの首を手鏡を用いて撃退するなど、機転の利いた行動で5人の窮地を救う。
- 剛田武(ジャイアン)
- 声 - 木村昴
- 事件の経緯を知り、スネ夫と共に盗まれた鈴を探すのに協力し、博物館へ行く。しかし、館内では鈴を探すよりも遊ぶのを優先し、その途中スネ夫と共に誤ってガリバートンネルをくぐってしまい、手段を確保できなかったため元に戻れない[注 2]まま終盤まで小さい状態で過ごすことになってしまう。ペプラー博士の研究室に乗り込んだ際に、スネ夫がビッグライトを発見したことで、ようやく元の大きさに戻ることができるようになった。
- 骨川スネ夫
- 声 - 関智一
- 作中では専らジャイアンと行動を共にする。ジャイアンと同様の理由で小さくなり、元に戻れない[注 2]まま終盤まで過ごすことになる。しかし、ペプラー博士の研究室に落ちていた壊されたビッグライトを発見・修復し、ジャイアンと共に元の大きさに戻ることに成功する。
- 野比玉子(のび太のママ)
- 声 - 三石琴乃
- ドラミ
- 声 - 千秋
- 5人分のひみつ道具博物館のチケットを所有しており、ドラえもんに頼まれて、後でメロンパン20個をもらうことを条件にチケットを渡す。
- セワシ
- 声 - 松本さち
- ドラえもんの回想に登場する。
ゲストキャラクター
- クルト・ハルトマン[注 3] / 怪盗DX
- 声 - 三瓶由布子
- 声(怪盗DX) - 関智一
- 博物館のガイドを務める少年。ひみつ道具職人を目指していて、いつか博物館に飾られるような道具を作ることを目標としている。ガイド役はあまりまじめにこなしておらず、よくトイレに行くとなど言っては抜け出し、館長のフィークスに見つかって叱られる。フルメタルの発見者ハルトマン博士の孫であり、ペプラー博士を師匠に道具製作をしているが、へっぽこな道具ばかり作っては館長を困らせており、またジャイアンとスネ夫からは「祖父はすごい発明家なのに、お前はへっぽこ道具ばかり作っている」とからかわれている。しかし、終盤でフルメタルを用いた博物館の全ての道具が消滅した際は、彼のフルメタルを用いていない道具が太陽製造機やガードロボの暴走に立ち向かうのに一役買うことができた。
- 怪盗DXの正体。博物館のガイドをしていた時に偶然ペプラー博士の隠れ家を発見し、以後彼に師事して道具作りを学ぶ一方、彼のペプラーメタルを完成させる夢を知り、それに必要なマイクロチップを回収するために、自身が怪盗DXになって博物館のひみつ道具5つとドラえもんの鈴とを盗むことを提案し、DXスーツを製作して実行する。
- 冒頭にドラえもんの鈴を超空間を通して盗み出す。また、ドラえもんたちが博物館を訪問する以前にライト館を襲撃し、ビッグライトを盗み出している。その後作中でなんでも館を襲撃し、改良したひみつ道具などを用いて警備を撹乱しながら、軽い身のこなしをもって、目当ての残り4つの道具を盗み出すことに成功する。その際に、コピーロボットを自身の身代わりとしてのび太たちの元に遣り、彼らに正体を気づかれないように工作する。
- のび太によって正体を暴かれたが、最終的にフィークスやマスタードに正体を知らされることはなかった。作中最終盤で、ドラえもんに鈴を盗んだことを謝罪する。
- ジンジャーに好意を抱いているが、作中では気づかれていない。
- 前述のように、館長やジャイアン、スネ夫から皮肉を言われても、前向きであり、ひみつ道具作りに熱中するあまり、時間を忘れることもあるという。劇中では、ポポンの修理を真夜中までやっていた。また、「クルトはそれだけ夢中になれることがあるのに比べ、自分は何をやってもダメで長続きしないからうらやましい」と言って落ち込み気味だったのび太に対し、「取り柄のない人間なんていない。のび太にも取り柄があるはず。」と言うなど、優しい性格で仲間たちからバカにされるのび太を自分と重ね、励ました。
- 名前は表札には「KURT」と綴っている。
- ポポン
- 声 - 愛河里花子
- スライムのような姿をした、クルトが偶然作り出したペット型ひみつ道具。外見は『T・Pぼん』に登場するブヨヨンの色違いである[独自研究?]。関連企画のひみつ道具クイズにも登場するがセリフはない。名前の由来は「いつもポンポン跳ねてる」という理由から。
- 普段はクルトに懐いている[注 4]。かつてクルトがナカミスイトールを改良して、中身を吸い取って2倍にする道具を作ろうとしたところ失敗して偶然生まれたもので、中身だけを吸い取って食べて無くしてしまうという性質になった。食べ過ぎでお腹を壊してしまうことがある。
- 終盤で太陽製造機が暴走した際に、人工太陽をポポンの性質で丸ごと飲み込んで消してしまおうとのび太が提案し、奮闘の末、太陽製造機の暴走をみごと抑え込むことに成功する。
- フィークス
- 声 - 土師孝也
- ひみつ道具博物館館長。
- 怪盗DXの事件の半年前ほどに、なんでも貯金箱製造機を使って芝刈り魚に貯まった自身のへそくりを隠したが、ジンジャーが館長室に侵入した際に卵産ませ灯で芝刈り魚が増殖してしまい、その後芝刈り魚は全て自然館に放たれることになり、へそくりを失くす形となってしまった。そのため毎晩自然館に侵入して一匹ずつ芝刈り魚を調べる作業を続けるが、その途中で怪盗DXの予告状が届き、DXが自身のへそくりを盗むことを危惧して、DXの襲撃時刻に自然館を鬼は外ビーンズを使って襲撃した。最終的にへそくりを取り戻すことに成功するが、マスタード警部に一連の隠し事を白状させられることになった。
- クルトがガイド役を怠っている間に事故で小さくなり、迷子になってしまったジャイアンとスネ夫に、上記のための怪しい作業をしている場面を見られたため、のび太がDXの正しい正体を明らかにするまで、二人はフィークスがDXの正体だと邪推することになる。
- マスタード
- 声 - 松平健
- 怪盗DXを追っている22世紀の刑事。階級は警部。最初はドラえもん達を軽くあしらっていたが、ドラえもんの鈴が盗まれた事情を聞くと5人を捜査に参加させる。怪盗DXの予告状とクルトの手がかりレンズにより自然館で見張りをしていたが、鬼は外ビーンズの襲撃にあい、攻撃を避けるためぬけあなボールペンを使用したためなんでも館に飛ばされてしまった。その後、怪盗DXとひみつ道具13番勝負をした。マスタードの役を演じた松平健曰く、ひみつ道具13番勝負がお気に入りのシーンらしい[要出典]。
- 関連企画のひみつ道具クイズでは「〜マスタード」が口癖。漫画版では未登場。
- ハルトマン博士
- 声 - 石井康嗣
- クルト・ハルトマンの祖父。故人。フルメタルを発見し、初期型どこでもドアなどを作りひみつ道具を大きく発展させた偉大な発明家。ペプラー博士とは親友で、ライバル視されているがかなり仲が良く、彼が追放された際も大変悲しんでいた。
- ペプラー博士[注 3]
- 声 - 千葉繁
- 博物館に密かに住む研究者。かつてのハルトマン博士の同僚。
- ハルトマンと共に研究をしていた際に、自身の過失で太陽製造機の暴走を引き起こし、博物館を追放される。その後、ハルトマンが発見したフルメタルに代わる新たな金属「ペプラーメタル」を完成させるために、修理工場に忍び込んで部品や機材などを借りるが、ある日そこを警察に発見され、逮捕され再び追放処分となる。しかし逮捕される直前に、修理工場に出されていた博物館の5つの道具とドラえもんの鈴とに、開発に必要なマイクロチップを入れ込む。
- 以後は孫娘のジンジャーと共に、博物館のセキュリティをかいくぐって博物館の階下に密かに住み込み、ペプラーメタルの研究に取り込む一方、マイクロチップを取り戻そうと、博物館の道具とドラえもんの鈴を盗み出すことを計画する。
- ジンジャーには頭が上がらない。下半身の自由がきかないようで常に浮遊椅子で移動する。
- 作中終盤で、DXことクルトが盗み出した道具と鈴からマイクロチップを回収し、ペプラーメタルの製造機を完成させ起動するが、誤って博物館内の全てのフルメタルとひみつ道具を消滅させてしまい、再び太陽製造機の暴走を招くこととなる[注 5]。のび太たちが対処している間にフルメタルを復旧させ、一段落が付いた後は、再び館内にジンジャーと共に身を隠し、研究を続ける。
- 明るい性格の映画版と異なり、漫画版では一人の真摯な研究者として描かれている。
- ジンジャー
- 声 - 堀江由衣
- ペプラー博士の孫娘。大きな水色のリボンで髪を結えている。見た目は可憐だが少々口が悪く気が強い性格。祖父と共に博物館に隠れ住んでいる。クルトに好意を寄せられているものの全く気がついていない。両親への言及は一切なく、祖父に育てられた。
- 食料の調達と家事を担当しており、料理の腕前はかなりのもの。お茶とお菓子にこだわりがあるようで、紅茶は茶葉から淹れてケーキも手作りしている。お茶と食事の時間にテーブルを空けておかないと怒る。しばしば密かに博物館の様々な場所に忍び込んで、食料を盗んでおり、それが「ミュージアムの怪人」の仕業だと噂されるようになった。
- 修理工場でペプラー博士が捕まった際、警察に保護されるもペプラー博士の元へ戻っている。研究を続けるペプラー博士を、「いつか世界を滅ぼしそうな気がする」と危惧。
- ガードロボ
- 『ドラえもん のび太の恐竜』ほかで登場した監視ボール(パトボール)の初期型巨大ロボット。攻撃力が高すぎるため、危険物としてフルメタル製の鎖で封印されていたがペプラーによる行為が原因で鎖が消滅し、ロボが再起動した。太陽製造機フロアに移動し、ドラえもんたちを侵入者と間違えて排除しようとしたがDXスーツを装着したドラえもんにメモリーカードを抜かれ機能停止。その際に太陽製造機の制御パネルに倒れ込んでしまった衝撃により太陽製造機が爆破し、太陽製造機消滅後の時点で博物館自体が貫かれるほど被害が拡大していたので木っ端微塵となるが、ドラえもんとクルトの道具の併用で博物館は元に戻る。
- ゴンスケ
- 声 - 龍田直樹
- 前作に引き続いて登場する芋掘りロボット。今作では博物館のスッポンロボ釣りコーナーで働いている。「博物館の怪人」ことジンジャーに貯め込んだサツマイモを盗まれる。
- 向井おさる
- 声 - 向井理[6][7]
- 「見ざる聞かざる向井おさる」がキャッチフレーズの22世紀のアイドル・俳優。向井理の子孫。「向井おさる」は芸名で[8]、本名は不明。映画本編ではワンシーンのみ登場(漫画版では未登場)。
- 公開直前スペシャル「最強!ころばし屋Z」ではころばし屋Zの最初の被害者になる。
その他
- テレビ朝日系列のアナウンサーも参加している。警官・作業員役の系列局アナウンサーはいずれも上映当時の平日朝のローカル情報番組の司会者から抜擢。
- ルパン
- 声 - 飯田利信
- 警官・作業員
- 声 - 寺崎貴司(テレビ朝日アナウンサー)、小松靖 (テレビ朝日アナウンサー)、浦川泰幸 (ABC朝日放送<当時>アナウンサー)、宮本啓丞 (KBC九州朝日放送アナウンサー)、林和人 (HTB北海道テレビ放送アナウンサー)
- きこりの泉、怪盗DXのきこりの泉(女神ロボット)
- 声 - 川村万梨阿
- 怪盗DXのきこりの泉(女神ロボット)は一つの泉に物を入れれば他の女神ロボットも入れたものより上等な物を持って現れる。
- 怪盗DXのゴルゴンの首
- 声 - 高戸靖広
- 怪盗DXのゴルゴンの首は2m位の大きさ。空を飛べる。鏡で光線をはね返すことができる。
- カーナビ
- 声 - 上山千穂 (テレビ朝日アナウンサー)
- お掃除ロボ・秘書
- 声 - 島本真衣 (テレビ朝日アナウンサー)
- 宇宙館ナレーション
- 声 - 鈴木しおり(名古屋テレビ放送アナウンサー)
注釈
- ^ てんとう虫コミックス1巻収録。第2期テレビシリーズでは2006年4月21日に放送。
- ^ a b ガリバートンネルは点検のために作業員が彼らに気づかずに持って行ってしまったためで、博物館のビッグライトは怪盗DXに盗まれていて、ドラえもんのビッグライトはポケットに住みついたスッポンロボのせいでポケット自体が使えなくなったため。
- ^ a b 漫画版での名称は「ターメリック・ペプラー博士」「クルト・ハルトマン博士」。
- ^ 身代わりとしてクルトの姿になっていたコピーロボットに対しては、違和感を感じる仕草をした後、彼ではなくしずかの頭上に飛び乗った。
- ^ ゲーム版ではわずかだがペプラーメタルを完成させた
- ^ 『ドラえもん ぼく、桃太郎のなんなのさ』を含んだ作品数。
- ^ ゴジラシリーズは2016年公開の『シン・ゴジラ』で、邦画の実写としては初の動員1億人突破を達成している[16]。
- ^ 後日放送されたCSテレ朝チャンネル1では無修正版が放送された
- ^ ころばし屋によって転ばされるのが原作ではジャイアンだが本作ではスネ夫になっている。
- ^ 第1話のみタイトルが『ドラえもん のび太のひみつ道具博物館 〜プロローグ〜』
出典
- ^ a b 「『映画ドラえもん のび太のひみつ道具博物館(ミュージアム)』公式サイト」映画ドラえもん公式サイト 2023年7月3日閲覧
- ^ “過去のゴールデングロス賞 - 全国興行生活衛生同業組合連合会”. Japan Association of TheaterOwners.. 2020年3月25日閲覧。
- ^ OKStarsインタビューVol.242 アニメ監督寺本幸代参照。むぎわらは前作に引き続き「企画・原案協力」としてエンドロールで名前がクレジットされている。
- ^ a b c 映画パンフレットより。
- ^ a b 寺本幸代監督DXロングインタビューより
- ^ 俳優・向井理さんがドラえもんに出演決定!
- ^ 向井理、声優初挑戦!『ドラえもん』で“向井おさる”に!
- ^ 向井おさる 公式ファンページ「おさるの部屋 〜OsaRoom〜」
- ^ ESP/UTB映像アカデミー 業界用語辞典 「エリ合成」参照。
- ^ “担当声優さんが選ぶ『映画ドラえもん』シリーズのオススメはコレだ! | アニメイトタイムズ”. 担当声優さんが選ぶ『映画ドラえもん』シリーズのオススメはコレだ! | アニメイトタイムズ. 2024年1月27日閲覧。
- ^ やっぱり春は『ドラえもん』!大ヒットスタートで初登場トップ!【映画週末興行成績】シネマトゥデイ 2013年3月12日
- ^ 子供に大人気! 『ドラえもん』新作が映画満足度ランク首位チケットぴあ 2013年3月11日
- ^ 『ドラえもん』がV2!『レ・ミゼラブル』はついに興収55億円突破!【映画週末興行成績】シネマトゥデイ 2013年3月19日
- ^ “2014年記者発表資料(2013年度統計)” (PDF). 日本映画製作者連盟 (2013年1月28日). 2013年1月28日閲覧。
- ^ ドラえもん映画、1億人見た シリーズ34作目で突破朝日新聞 2013年3月26日
- ^ “国産ゴジラシリーズ、累計動員1億人突破!庵野秀明『シン・ゴジラ』で達成”. シネマトゥデイ. (2016年8月3日) 2017年12月10日閲覧。
- ^ [映画ドラえもん]シリーズ累計動員数1億人突破記念 スペシャル動画 - YouTube
- ^ しずかちゃんの裸シーンに修正入った 「ドラえもん」に自主規制の「魔の手が」と衝撃走る J-CASTニュース 2014年3月11日
- ^ “過去のゴールデングロス賞 - 全国興行生活衛生同業組合連合会”. Japan Association of TheaterOwners.. 2020年3月25日閲覧。
- ^ ひみつ道具大作戦!【結果発表】〜キミの考えたひみつ道具を映画に出そう!〜
- ^ ドラえもん100体が箱根でお出迎え "元祖"も出没msn産経ニュース 2013年2月27日
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