旧台南警察署
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/20 07:25 UTC 版)
建築
警察署庁舎は折衷主義を採り入れ、扇形左右対称の外観である。1階は門廊(ポルチコ)に3つの門洞を備え、簡素な柱頭の柱で支えており、門廊の上には陽台(バルコニー)がある。門廊を穿ってメインホールと階段があり、左右両側の執務室と2階へ通じている。1階は角窓、2階はアーチ窓が配されている[12]。
敷地中央には吹き抜けの中庭があり1本のガジュマルの大木が植えられている[3]:(4-12)、2階は入口直上に会議室、両翼側は当初は平屋だったが、左翼側が1942年(昭和17年)増築され弁公室となったほか[3]:(1-3)、右翼側は1959年以前に増築された礼堂(講堂)[3]:(1-3)、(4-3)、(4-4)、(4-11)、中庭を挟んだ奥は1982年に増設された局長室や応接室がある[3]:(1-15)。
煉瓦壁
鉄筋コンクリート建築で、壁面は煉瓦造り。外壁建材は旧台南測候所やハヤシ百貨店と同様に北投窯業産の「大山形素焼十三溝面煉瓦」という当時台湾で流行していた素焼きで1つの面に13本の溝が入ったものが使われている[12][8]。釉掛け処理のない素焼きのため元は土色だった。これは当時の国防を考慮していたとされている。反射光量が少なく上空から視認されにくいことから空襲を免れたといわれている[8]。戦後は警察機関において識別を統一するため紅漆が上塗りされた。2015年以降の美術館計画の進行に伴い元の土色を甦らせている[8]。
立地
周辺
「民生緑園文化園区」の中心地である湯徳章紀念公園(旧民生緑園、大正公園)の南側、南門路と友愛街の交差点北東角にある。
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交通
台南駅から中山路を南西へ約1km、徒歩約15分、または大台南公車2路で「孔廟(台灣文學館)」停留所下車
註釈
出典
- ^ (繁体字中国語)“台南市美術館館址選定記者會”. 台南市政府 (2011年6月17日). 2017年11月26日閲覧。
- ^ “台南美術館あす開館 日本時代庁舎再利用の1号館、2号館は坂氏設計/台湾”. フォーカス台湾. (2019年1月26日)
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r (繁体字中国語)興興建築師事務所 (2006年10月). 臺南市市定古蹟「原臺南警察署」調查研究及修復計劃. 臺南市政府. ISBN 986-00-4442-2 国家図書館
- ^ “重道崇文坊”. 台南市政府観光旅遊局 (2018年12月13日). 2019年8月25日閲覧。
- ^ “建築”. ハヤシ百貨店 (2014年4月15日). 2017年11月26日閲覧。
- ^ (繁体字中国語)陳秀琍 (2019年3月). “臺南消防博物館 見證城市百年消防變遷”. 臺南市刊 (臺南市政府新聞及國際關係處) (第三十一期 悠活臺南): 41. ISSN 2223-943X .
- ^ (繁体字中国語)傅朝卿 (2013-05-25). 台灣建築的式樣脈絡 新藝術與新藝術裝飾式樣4. 五南圖書出版. p. 107. ISBN 9789571170862
- ^ a b c d (繁体字中国語)“原台南警察署 一年後卸妝”. 中華日報 (Yahoo奇摩). (2015年8月4日)
- ^ (繁体字中国語)“台南美術館在抗議聲中勘定”. 中国評論新聞網. (2011年6月17日)
- ^ “台南美術館あす開館 日本時代庁舎再利用の1号館、2号館は坂氏設計/台湾”. フォーカス台湾. (2019年1月26日) 2019年8月25日閲覧。
- ^ (繁体字中国語)“〈南部〉連結友愛街 美術館廊道更有料”. 自由時報. (2012年8月19日)
- ^ a b (繁体字中国語)“【中西區-景點】台南市警察局(原 台南警察署)(市定古蹟)”. 南人幫 (2011年6月2日). 2017年11月26日閲覧。
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