整数
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/02 05:46 UTC 版)
数学における整数(せいすう、英: integer, whole number, 独: Ganze Zahl, 仏: nombre entier, 西: número entero)は、1 とそれに 1 ずつ加えて得られる自然数 (1, 2, 3, 4, …) 、これらに−1を乗じて得られる負数 (−1, −2, −3, −4, …) 、および 0 の総称である。
注釈
- ^ 接頭辞「有理(的)」(rational) はそもそも「整数比」であるという意味なので、この呼称は自己循環的にもみえる。しかし、有理整数と呼ぶ場合の「有理」は「有理数の中で」という程度の意味の単なる符牒であって、「整数比」という本来の意味合いに拘るのは徒労である。
- ^ つまり、整数の構成に際して、自然数に 0 を含んでも含まなくてもどちらでも構わないことも注意する必要がある。
- ^ a b c かなり技巧的な作業のように見えるが、自然数を二つの自然数の差として (a, b) = a − b というつもりで書いてあるものとして読んで差し支えない。差が一定の自然数の組は無数にあるので、実際には [a, b] = a − b と考えるべきだが、そう考えることに整合性があることを確かめるのが、多少抽象的であるが、途中で同値関係で割ったり、同値類の間に演算を導入したりする部分である。
- ^ 0を自然数と認める場合、自然数 m に対して [m, 0] を対応させる写像が単射になる。
- [m, 0] + [n, 0] = [m + n, 0],
- [m, 0] × [n, 0] = [mn, 0]
- ^ 0を自然数と認める場合、m = [m, 0]と書く。
- ^ 0を自然数と認める場合、0でない自然数 m に対して [0, m] を対応させることで負の整数 −m が構成できる。このとき、
- [0, m] + [0, n] = [0, m + n],
- [0, m] × [0, n] = [mn, 0]
- ^ 0を自然数と認める場合、m + (−m) = [m, 0] + [0, m] = [m, m] = R となり、やはり負の整数 −m は N2/∼ において、正の整数 mの加法に関する逆元になっている
出典
- ^ 足立 (2013, pp. 18–19)
- ^ Earliest Uses of Symbols of Number Theory
- ^ エビングハウス他 (2004)
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