多発性骨髄腫
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日本における多発性骨髄腫
MP療法は標準的な治療法として1990年代まで使われていた[25]が、日本ではメルファランが入手困難な時期が続いたためCP療法が行われていた[23]。
1976年、今村幸雄を代表幹事として「骨髄腫治療研究会」が発足した[23]。「日本骨髄腫研究会」の前身となる団体であった[23]。
2013年、日本血液学会は「造血器腫瘍診療ガイドライン」を発刊した[32]。
2016年2月時点で、日本では分子標的薬のうちサリドマイド、レナリドミド[注釈 1]、ボルテゾミブ、ポマリドミド、パノビノスタットが承認されている[2]。また、同年9月28日には多発性骨髄腫では初となるモノクローナル抗体エロツズマブも承認された[33]。
2018年、「造血器腫瘍診療ガイドライン」を改訂した[21]。
類縁疾患
原発性マクログロブリン血症
IgM型免疫抗体産生細胞であるIgM産生B細胞が腫瘍性に増殖する悪性腫瘍。病態は、IgMの増加によって血液の粘りが強くなる過粘稠症候群を起こす。症状は、過粘稠症候群による眼底出血、等がある。検査は、血液検査ではIgMが異常高値を示す。治療は、腫瘍細胞に対してMP療法、CP療法、フルダラビンなどの化学療法を行い、過粘稠症候群に対して血漿交換療法を行う。血漿交換療法は、血液のうち細胞成分を除いた液体部分の成分を交換する治療で、大量のIgMを取り除くことで粘度を正常に戻して症状を防ぐ。
MGUS
MGUS(エムガス:Monoclonal gammopathy of undetermined significance)は、かつては良性単クローン性ガンマグロブリン血症と呼ばれた疾患である。多発性骨髄腫やアミロイドーシスに移行する場合もある。骨病変、高カルシウム血症など多発性骨髄腫に特有な症状は認められない。BJPを認める症例も極めて稀である。厳重な経過観察が必要である。
全身性アミロイドーシス
アミロイドーシス(amyloidosis)とはアミロイドと呼ばれる蛋白が全身の臓器に沈着する疾患である。原発性アミロイドーシスは特定疾患(難病)に指定されており、心アミロイドーシスを合併すると予後は特に不良である。反応性AAアミロイドーシスでは基礎疾患の治療により改善を期待できるが、他の病型では予後を変える治療法はなく、対症療法のみである。近年、全身性(AL型)アミロイドーシスに自家造血幹細胞移植が有効であると報告され、日本においても一部施設で行われている。
罹患した有名人
注釈
- ^ 出典では「レブラミド」表記だが、これは商品名なので他に合わせて一般名表記で記載。
出典
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- ^ 「脱力タイムズ」で人気の岸博幸氏、多発性骨髄腫を公表「かなりしんどそう」抗がん剤治療明かす
- 1 多発性骨髄腫とは
- 2 多発性骨髄腫の概要
- 3 原因・発生メカニズム
- 4 疫学
- 5 診断
- 6 治療
- 7 歴史
- 8 日本における多発性骨髄腫
- 9 関連項目
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