場
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/13 13:36 UTC 版)
場の対称性
古典場または量子場において、その中で場を分類する便利な方法は、場の持つ対称性によって行うものである。物理的対称性は通常二つの型が存在する:
時空対称性
場は、時空の変換の下での振る舞いによって分類されることが多い。この分類で用いられる用語は次のものがある—
- スカラー場 - (温度など)は、空間の各点に一つの値を与えることによって規定される。この値は空間の変換の下で変化しない。
- ベクトル場 - (磁場の各点の力の大きさや方向など)は、空間の各点にベクトルを付与することによって規定される。このベクトルの成分は空間の回転の下で [要説明](参考: ベクトルの共変性と反変性)
- テンソル場 - (結晶の応力テンソルなど)は、空間の各点におけるテンソルによって規定される。このテンソルの成分は空間の回転の下で [要説明]
- スピノル場 - 場の量子論において有用である。
内部対称性
場は、時空対称性に加えて、内部対称性も持つ。例えば、多くの状況で時空スカラーのリストである場 (φ1,φ2...φN) が必要となる。例えば、天気予報において、それらは気温、気圧、湿度などであろう。素粒子物理学において、クォークの相互作用のカラー対称性は、アイソスピンまたはフレーバー対称性と同様に、強い相互作用の内部対称性の一例である.
もし問題の対象の成分が、時空を含まない変換による対称性を持つなら、そのときこの対称性の集合は内部対称性と呼ばれる。内部対称性の下での場の変化を分類することもできる。
注釈
- ^ 重力場は、人類にとっては今のところ、工学的に作ったり曲げたりする対象ではないこともあり、例外。
出典
- ^ John Gribbin (1998), Q is for Quantum: Particle Physics from A to Z, London: Weidenfeld & Nicolson, p. 138, ISBN 0297817523
- ^ John Archibald Wheeler (1998), Geons, Black Holes, and Quantum Foam: A Life in Physics., London: Norton, p. 163
- ^ Feynman 1963, pp. 2–4.
- ^ a b Feynman 1963, pp. 9–10.
- ^ Giachetta, G., Mangiarotti, L., Sardanashvily, G. (2009) Advanced Classical Field Theory. Singapore: World Scientific, ISBN 9789812838957 (arXiv: 0811.0331v2)
- ^ Peskin & Schroeder 1995, p. 198. 実験量子電磁力学の精密テストも参照のこと。
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