世界青年の船
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/27 19:07 UTC 版)
著名な関係者
- 井上孝代 - 元明治学院大学教授。『世界青年の船』事業における異文化接触経験への援助に関する実験臨床心理学的研究(1999-2000)。SWY11アドバイザー。
- 滝沢三郎 - 日本出身の国際公務員。UNHCR(国際連合難民高等弁務官事務所)財務局長や、UNHCR駐日代表、国連UNHCR協会理事長、国連大学客員教授等を務めた。『「国連式」世界で戦う仕事術』集英社新書 (2019年)。アドバイザーとして事業に参加。
事業参加後の活動
内閣府青年国際交流事業の参加者たちは、帰国後も事業に参加して得た経験を生かして、それぞれの地域、職域、学校又は青少年団体等において、国際交流活動や青少年活動等を行っている。こうした事業参加後にも継続して行う、社会に携わる活動のことを「事後活動」と呼んでいる。日本青年が活動する日本青年国際交流機構(IYEO) 及び 各国の組織を取りまとめる「世界青年の船」国際連盟 が存在する。
日本青年国際交流機構 (International Youth Exchange Organization)
内閣府主催の6つの青年国際交流事業に参加した日本青年たちは、日本青年国際交流機構(IYEO)を組織し、海外で得た貴重な体験をいかし、地域社会、あるいは職域などにおいて社会貢献及び国際理解・協力等の促進のための諸活動を行っている。
「世界青年の船」事後活動組織
外国青年たちは、国ごとに事後活動組織を組織し、様々な社会貢献活動や日本とのつながりを維持する活動を行っている。各国の事後活動組織 (Almni Association) をまとめる組織として、「世界青年の船」国際連盟(Ship for World Youth Alumni Association International、SWYAA国際連盟またはSWYAA International)が存在する。
「世界青年の船」事後活動組織国際大会
「SWYAA 国際大会」と呼ばれる既参加青年のためのリユニオン会議が毎年既参加国で開催されている。
SWYAA 国際大会はこれまで、ギリシャ、日本、オーストラリア、エジプト、メキシコ、バーレーン、ペルー、トルコ、フィジー、インド、アラブ首長国連邦、トンガ、ロシア で開催された[3]。
- 1st GA Greece 2007
- 2nd GA Japan 2008
- 3rd GA Australia 2009
- 4th GA Egypt 2010
- 5th GA Mexico 2011
- 6th GA Bahrain 2012
- 7th GA Peru 2013
- 8th GA Turkey 2014
- 9th GA Fiji 2015
- 10th GA India 2016
- 11th GA UAE 2017
- 12th GA Tonga 2018
- 13th GA Russia 2019
関連事業
内閣府の行う青年国際交流事業は現在6つある。「世界青年の船」事業の他には、以下がある[4]。
国際社会青年育成事業
昭和、平成の皇太子の成婚記念事業を、2019年の代替わりを契機に発展させた事業。世界各地域ごとの課題をテーマに設定し、当該課題を抱える2か国に日本青年を派遣して現地青年とのディスカッション、施設訪問及びホームステイを行う。また、帰国後は、派遣先から招へいした外国青年と国際青年交流会議に参加し、テーマに基づくディスカッションを通じてプレゼンテーション能力やコミュニケーション能力を高める。(18日間)
日本・中国青年親善交流事業
1978年の日中平和友好条約の締結を記念し、1979年から開始された日中両国政府による共同事業。 文化紹介やホームステイを通した交流とともに、ビジネス環境・就職・ボランティアの状況などについて、両国の共通点や相違点などを掘り下げて考える機会ともなる大学生との意見交換、グローバルに飛躍をとげる中国の先進企業訪問、起業をめぐるビジネス制度等に関連する施設の訪問等を行う多彩なプログラム。(12日間)
日本・韓国青年親善交流事業
1984年の日韓両国首脳会談における共同声明の趣旨を踏まえ、1987年から開始された日韓両政府による共同事業。 文化紹介やホームステイを通じた交流、地球環境、文化、教育、社会福祉等の各種施設、先進企業の訪問やディスカッション等を行う。これらを通じて、日韓関係の将来に向けたありようについて踏み込んで考え、どのような領域で青年たちが東アジア地域の発展に貢献できるのかを考えてゆく機会ともなる。また、日本に招へいした韓国青年と日本青年との合宿文化交流会等を行っている。(15日間)
1974年に開始したわが国とASEAN諸国との共同事業。ASEAN10か国の青年と船内等で共同生活をしながら、ディスカッションや文化交流を行う。 東南アジア各国から選びぬかれた青年とのネットワークを構築するとともに、アジア地域の未来を担う人材の育成を図る。(約40日間)
地域課題対応人材育成事業「地域コアリーダープログラム」
高齢者、障害者、青少年の3分野に特化した社会活動経験者向けの派遣事業。各国で同じ分野で働く同世代の若者との交流や政府機関・関連団体及び施設の訪問や意見交換等を通じて、人的ネットワークを形成し、社会課題解決能力を高める。(10日間)
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