ローレンス・バークレー国立研究所 ローレンス・バークレー国立研究所の概要

ローレンス・バークレー国立研究所

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/26 15:37 UTC 版)

ローレンス・バークレー国立研究所
正式名称 Lawrence Berkeley National Laboratory
日本語名称 ローレンス・バークレー国立研究所
略称 LBNL、LBL
所在地 アメリカ合衆国
カリフォルニア大学バークレー校
北緯37度52分33.6秒 西経122度14分49.2秒 / 北緯37.876000度 西経122.247000度 / 37.876000; -122.247000 (ローレンス・バークレー国立研究所)座標: 北緯37度52分33.6秒 西経122度14分49.2秒 / 北緯37.876000度 西経122.247000度 / 37.876000; -122.247000 (ローレンス・バークレー国立研究所)
人数 4200
所長 Michael Witherell
設立年月日 1931年 (1931)
所管 アメリカ合衆国エネルギー省
カリフォルニア大学
公式サイト lbl.gov
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運営は米国エネルギー省が直接行っているのではなく、カリフォルニア大学システムが代行している。またカリフォルニア大学バークレー校の所有地内に設置されているが、同校の付属研究所ではなく独立した組織である。

研究所ではスタッフ研究者(約千名)を含め、4,000人以上の人が雇用されており、カリフォルニア大学バークレー校からも多くの大学院生、大学生を受け入れて、研究を遂行している。

歴史

1931年アーネスト・オーランド・ローレンスがバークレー校のキャンパスの中に作った放射線研究所(Radiation Laboratory)が前身である。1940年に現在の場所に移動。第二次世界大戦中及びその後1950年までは、マンハッタン計画などの国家機密に関する研究にも関わったが、現在そのような研究は行っていない[1]

1950年以降、同じくローレンスの名を冠した、ローレンス・リバモア国立研究所に保安上の理由から、国家機密に関わる研究は移されている(国家核安全保障局国防総省国土安全保障省などの関わる研究開発が行われている)。その後、マンハッタン計画の理論研究部がおかれていた、ロスアラモス国立研究所へ移った。ローレンス・リバモア国立研究所及びロスアラモス国立研究所では、ゾーン管理が行われているため、機密レベルの高い研究者や公務員、軍人で無いと、一部の施設の視察や見学はできない。

それ以降、加速器利用研究を初めとして、電子顕微鏡の産業応用などの研究センターを設置し、現在はカリフォルニア大学バークレー校の大学院課程としても知られている。

日本との関係

嵯峨根遼吉は1935年東京帝国大学を卒業後、この研究所で3年間サイクロトロンの研究をした[2][3]。1940年9月理化学研究所の矢崎為一、渡辺扶生、飯盛武夫 (飯盛里安の長男)がサイクロトロンを視察するため訪れた[4]。しかし、日米関係が微妙な時期だったので、ローレンス所長には会えなかった。また、サイクロトロンの青焼き (設計図のコピー) をもらうことになっていたが、のちにこの約束も取り消しになった[5]

歴代所長

(2016-現在): マイケル・ウィズレル英語版
(2009-2016): ポール・アリヴィサトス
(2004-2008): スティーブン・チュー
(1989-2004): チャールズ・シャンク英語版
(1980-1989): デイビット・シャーリー英語版
(1973-1980): アンドリュー・セスラー英語版
(1958-1972): エドウィン・マクミラン
(1931-1958): アーネスト・ローレンス


  1. ^ J. L. Heilbron, Robert W. Seidel, Bruce R. Wheaton, Deflecting Physics for War Lawrence and His Laboratory LBL Newsmagazine, Fall 1981
  2. ^ 『昭和史の天皇 4』読売新聞社、1968年、296頁。 
  3. ^ 新間啓三、山崎文男、杉本朝雄、田島英三 「60吋 (大型) サイクロトロン」 建設報告 『科学研究所報告』 第27輯 第3号 p.156 1951年
  4. ^ 『サイクロトロンから原爆へ』績文堂、2009年、45頁。 
  5. ^ 中根良平「歴史秘話 サイクロトロンと原爆研究 (後篇) 」理研ニュース No. 298 April(2006)


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