ルイス・B・メイヤー
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主な受賞
- 全米監督協会賞
- 1951年度 名誉生涯会員賞
エピソード
- 喧嘩っ早い性格で有名だった。チャールズ・チャップリンがメイヤーを非難する声明を発表したとき、チャップリンと素手で殴り合いをしたという逸話が伝わっている[8]。
- 傲慢な性格で知られるが、そんな彼を慕う俳優も多かった。ロバート・テイラーがメイヤーに給料の値上げを要求したとき、メイヤーは「一生懸命仕事をして老人を敬えば、やがて君の望むものは全て手に入るよ」と優しく諭して彼を抱きしめた。要求は却下されたものの、メイヤーの言葉に感動したテイラーは、「私は父親を見つけた」と言って涙を流して喜んだという[2]。
- 私生活では競馬が趣味であった。メイヤーはロサンゼルス郊外に広大な厩舎を保有しており、そこからユアホストやケルソ、ブッシャーといった数多くの名馬が巣立っていった。後年メトロ・ゴールドウィン・メイヤーの財政状態が悪化したとき、ニューヨークの親会社の社長であるニコラス・スケンクは、メイヤーの競走馬への浪費を口実に彼から譲歩を引き出したとされる[9]。
参考文献
- James Robert Parish (2007). The Hollywood Book of Extravagance: The Totally Infamous, Mostly Disastrous, and Always Compelling Excesses of America's Film and TV Idols. Hoboken: John Wiley and Sons, Inc.. ISBN 9780470052051.
関連項目
注釈
- ^ メイヤーの誕生日や生誕地、帰化前の名前は資料によってまちまちである。1885年にウクライナの寒村で、エリエゼル(ラーザリ)・メイル(Элиэзер (Лазарь) Меир)として生まれたとする異説もある。1911年にアメリカ合衆国の市民権を取得したときに、愛国心の強いメイヤーは1885年7月4日(アメリカ独立記念日)を自身の誕生日として登録した(Parish p. 167)。
- ^ アンディ・ハーディ役で名声を得た、子役のミッキー・ルーニーに対する説教は有名である。メイヤーは女たらしのルーニーに、「お前はアンディー・ハーディなんだ!お前はアメリカ合衆国なんだ!お前は星条旗なんだ!お前はアメリカの象徴なんだ!行儀よくしなさい!」と叱り飛ばしたとされる(Schulberg)。
- ^ 「天才少年」(原語:The Boy Wonder)とは、アーヴィング・タルバーグの通称である。
- ^ 代表的な作品として、ミッキー・ルーニー主演の『アンディ・ハーディ』シリーズが挙げられる。
- ^ ハリウッドでは絶大な権力を誇ったメイヤーも、ニューヨークの本社で経営責任者として君臨するスケンクの存在を病的に恐れていたとされる(Parish p. 165)。
- ^ 自他共に認める熱狂的な愛国者だったメイヤーは、共和党の熱烈な支持者だった。合衆国第31代大統領のハーバート・フーヴァーに多大な援助をし、以後政界にも影響力を及ぼすようになった。1934年のカリフォルニア州知事選挙では、民主党候補のアプトン・シンクレアを映画を用いたプロパガンダで攻撃し、落選に追い込んだ。
出典
- ^ Canada’s Walk of Fame、“2004 Inductee: Louis B. Mayer Archived 2011年11月6日, at the Wayback Machine.”(参照:2009年9月18日)
- ^ a b c d e f g h i Budd Schulberg、“LOUIS B. MAYER: Lion Of Hollywood”、『TIME』1998年12月7日号。(参照:2009年9月18日)
- ^ a b c Sandra Brennan、“Louis B. Mayer: Biography”、All Movie Guide。(参照:2009年9月18日)
- ^ a b c “Cinema: Mr. Motion Picture”、『TIME』1957年11月11日号。(参照:2009年9月18日)
- ^ Jack Backstreet、“IMDb Mini Biography”、The Internet Movie Database。(参照:2009年9月18日)
- ^ 蓮實重彦著『ハリウッド映画史談義 翳りの歴史のために』、筑摩書房、1993年9月20日、167頁
- ^ Parish p. 165
- ^ Parish p. 167
- ^ Parish p. 168
固有名詞の分類
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