リンデマンの定理
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/02 02:41 UTC 版)
歴史
1873年、シャルル・エルミートは e が超越数であることを示した。このことを言い換えるならば、α1, …, αn が相異なる自然数であるとき、eα1, …, eαn は Q 上一次独立である。リンデマンの定理は、この結果の「自然数」を「代数的数」に、「Q 上」を「Q 上」に 拡張したものである。リンデマンは、1882年にこの定理を証明し、同時に円周率が超越数であること、円の正方形化が不可能であることを歴史上初めて解析的に証明した。1885年、カール・ワイエルシュトラスは、リンデマンの定理の証明を簡単にしたものを公表した。その後、ヒルベルトらがさらに証明を簡単にした。リンデマンの定理の p-進類似や、一般化であってゲルフォント=シュナイダーの定理も含むシャヌエルの予想は、2009年現在未解決問題である。
脚注
参考文献
- 塩川宇賢 『無理数と超越数』森北出版、1999年3月。ISBN 4-627-06091-2。
- Beckmann, Petr (1976-07-15), History of Pi (3rd edition ed.), St. Martin's Press, ISBN 0-312-38185-9 - 超越性については主に第16章。
- ペートル・ベックマン 『πの歴史』田尾陽一・清水韶光 訳、筑摩書房〈ちくま学芸文庫〉、2006年4月10日。ISBN 4-480-08985-3。
関連項目
固有名詞の分類
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