ブエノスアイレス (映画)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/04/07 07:52 UTC 版)
ブエノスアイレス | |
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タイトル表記 | |
繁体字 | 春光乍洩 |
簡体字 | 春光乍泄 |
拼音 | Chūn guāng zhà xiè |
粤語拼音 | Ceon1 gwong1 za3 sit3 |
英題 | Happy Together |
各種情報 | |
監督 | ウォン・カーウァイ |
脚本 | ウォン・カーウァイ |
製作 | ウォン・カーウァイ |
製作総指揮 | チャン・イーチェン |
出演者 |
レスリー・チャン トニー・レオン チャン・チェン |
音楽 | ダニー・チョンほか |
撮影 | クリストファー・ドイル |
編集 | ウィリアム・チョン |
衣装 | 菊池武夫 |
美術 | ウィリアム・チョン |
配給 | プレノンアッシュ |
公開 |
1997年5月17日(CIFF) 1997年5月30日 1997年9月28日 |
上映時間 | 96分 |
製作国 | イギリス領香港 |
言語 |
広東語 北京語 スペイン語 |
概要
本作の企画を監督から持ちかけられたトニー・レオンは「同性愛者役はできない」と一旦出演を辞退したが、「亡き父の恋人をアルゼンチンに探しに行く息子の物語」に書き改めた新企画を提示され了承。ところが現地に着いてみるとストーリーは大きく変更されていた。撮影当時、レスリー・チャンはコンサートツアーの予定があり、遅延に遅延を重ねた撮影の途中でやむを得ず香港へ帰国した(このため、しばらくウォン・カーウァイとの関係が悪化したとも伝えられている)。収拾のつかなくなったストーリーを完結させるために、シャーリー・クワンと兵役直前で休業に入る予定だったチャン・チェンが招集され撮影は続行されたが、クワンの出演シーンは完成バージョンには1カットも使用されていない。チャン・チェンはクランクアップ後に入隊。
終盤に登場する「世界の果て」の灯台は、南アメリカ大陸最南端ティエラ・デル・フエゴのエクレルール灯台である。
第50回カンヌ国際映画祭コンペティション部門招待作品。監督賞を受賞した。またトニー・レオンが第17回香港電影金像奨主演男優賞を受賞している。
日本では1997年に劇場公開。2022年には4Kレストア版がアンプラグド社の配給により「WKW4K ウォン・カーウァイ4K」で上映。
本作のメイキングを含むドキュメンタリー映画『ブエノスアイレス 摂氏零度』が1999年に製作されている。
あらすじ
香港からちょうど地球の裏側に当たるアルゼンチンを旅するゲイのカップル、ウィン(レスリー・チャン)とファイ(トニー・レオン)。「やり直す」ための旅行にもかかわらず、イグアスの滝への道中で道に迷い喧嘩別れしてしまう。ひとりになったファイは旅費の不足を補うためブエノスアイレスのタンゴバーでドアマンとして働くが、そこへ白人男性とともにウィンが客として現れる。
以降ウィンは何度もファイに復縁を迫りそのたびファイは突き放すのだが、嫉妬した愛人に怪我を負わされたウィンがアパートに転がり込んできたことから、やむなく介護を引き受ける。ウィンとの生活にファイは安らかな幸せを感じるが、怪我の癒えたウィンはファイの留守に出歩くようになり、ファイは独占欲からウィンのパスポートを隠す。
一方、ファイは転職した中華料理店の同僚で台湾からの旅行者のチャン(チャン・チェン)と親しくなり、そんなファイのもとからウィンは去っていく。旅行資金が貯まったチャンは南米最南端の岬へ行き、そこで代わりに悩みを捨ててきてあげるからとファイにテープレコーダーを渡す。ファイはテープレコーダーを握りしめるが、言葉はなく、涙を流すしかなかった。
チャンの出発後、ファイは稼ぎのいい食肉工場に転職、旅費が貯まりイグアスの滝へと旅立つ。香港への帰途、ファイは台北のチャンの実家が営む屋台を訪れた。そこでファイはチャンの写真を一枚盗む。「もし会おうと思えば、どこでだって会うことができる」とファイは確信するのだった。
キャスト
※括弧内は日本語吹替
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- 2 ブエノスアイレス (映画)の概要
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