フーリエ変換
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/22 10:25 UTC 版)
その他の定義
フーリエ変換の定義として慣習的によく用いられるものが3個ある。しばしば、フーリエ変換を毎秒ラジアンを単位とする角周波数 ω = 2πξ を用いて表す。ξ = ω/(2π) と置き換えれば、上述の定義式はこの規約の下
と書くことができ、また同じくこの規約の下で逆変換は
となる。本項における定義とは異なり、この規約によって定義されるフーリエ変換はもはや L2(Rn) 上の変換としてユニタリではなく、フーリエ変換と逆変換との間の対称性も失われている。
他によく用いられる流儀は (2π)n の因子をフーリエ変換とその逆変換の間で均等に分割するもので、
という定義が導かれる。この規約のもとでは、フーリエ変換はふたたび L2(Rn) 上のユニタリ変換となり、また フーリエ変換と逆変換の間の対称性も回復することができる。
これら三種類の定義はどれも、順変換逆変換ともに複素指数函数的な積分核を結びつけることによって形成されている。順変換と逆変換で肩に付く符合は反対でなければならないが、どちらがどちらの符号を持つべきであるかという選択は、やはり定義の仕方によるということになる。
周波数 ξ(ヘルツ) | ユニタリ |
|
---|---|---|
角周波数 ω(ラジアン毎秒) | 非ユニタリ |
|
ユニタリ |
|
- ^ Kaiser 1994.
- ^ a b Stein & Shakarchi 2003.
- ^ a b c d e f g Pinsky 2002.
- ^ a b c d e Katznelson 1976.
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- ^ Rudin 1987, p. 187.
- ^ Rudin 1987, p. 186.
- ^ a b Duoandikoetxea 2001.
- ^ Grafakos 2004.
- ^ Stein & Weiss 1971, Thm. 2.3.
- ^ Stein & Weiss 1971, Thm. IV.3.3.
- ^ Stein & Weiss 1971, Thm. 4.13.
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