ピエトロ・フィッティパルディ 経歴

ピエトロ・フィッティパルディ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/07 15:09 UTC 版)

経歴

祖父は、F1で2度のドライバーズタイトルを獲得したエマーソン・フィッティパルディ。5歳年下の弟、エンツォ・フィッティパルディもレーシングドライバーである。

フィッティパルディは、2011年に参戦した「NASCAR ウィレン・オール=アメリカン・シリーズ」においてトラックチャンピオンを獲得する。2013年からはオープン=ホイールカーへ挑戦し、アメリカを離れヨーロッパへ渡る。2014年には、「プロタイヤ・フォーミュラ・ルノー・チャンピオンシップ」で年間タイトルに輝く[1]

2014年10月、フェラーリ・ドライバー・アカデミーへ招待される[2]

2018年1月、「ベライゾン・インディカー・シリーズ」へ参戦するデイル・コイン・レーシングの19号車のドライバーとしてスポット参戦することが発表される[3][3]

同年5月に開催された「世界耐久選手権」の開幕戦スパ・フランコルシャン6時間レースへ出場。予選セッション中、オー・ルージュへのアプローチ中にマシンバランスを崩し、高速でタイヤバリアへ衝突した[4]。この影響でフィッティパルディは両足を骨折。中でも左足が複雑骨折となる重傷を負った[5]。その後すぐに病院へと搬送されICUで緊急手術を受ける[5]。手術は成功し、7月末に開催されたインディカー第13戦ミッドオハイオで実戦復帰を果たした[6]

2018年11月、F1ハースはフィッティパルディをテストドライバーとして起用したことを発表する[7]2019年シーズンからはリザーブドライバーも兼務する[7]

2020年11月30日、F1第15戦バーレーンGPで大クラッシュと火災に見舞われ軽症を負ったロマン・グロージャンに代わり、第16戦サヒールGPより代役で出走[8]。最終戦アブダビGPまで2つのグランプリを17位と19位で完走し、F1デビューを果たした。

2021年ストックカー・ブラジルにシーズン途中から参戦。トヨタ・ガズー・レーシング・ブラジルトヨタ・カローラをドライブする[9]

2023年も引き続きハースF1のリザーブドライバーとして帯同。同年10月、2024年はインディカーでホンダエンジンを使用するレイホール・レターマン・ラニガン・レーシング(RLL)の30号車のレギュラードライバーとして契約したことが発表された[10]。インディ500では、同チームよりスポット参戦する佐藤琢磨のチームメイトとなる[11]

2024年1月27日 - 28日にかけて開催されるIMSAデイトナ24時間レースオレカ・07で出場するインター・ユーロポル・バイ・PR1/マティアセン・モータースポーツのクレメント・ノバラクが最終プラクティスで負傷したため、急遽代役の依頼を受けオファーを承諾。これはフィッティパルディが前年の同レースでオレカ・07をドライブした経験が買われたものだったが[12]、事前準備がまったくない中で52号車を12位で完走させる一助となった[13]


  1. ^ Protyre Formula Renault Championship 2014 standings”. DRIVER DATABASE. 2018年11月30日閲覧。
  2. ^ Pietro Fittipaldi and others invited to Ferrari Driver Academy”. motorsport.com (2014年10月22日). 2018年11月29日閲覧。
  3. ^ a b ピエトロ・フィッティパルディ、インディカーへのスポット参戦が決定”. F1-Gate.com (2018年2月7日). 2018年11月29日閲覧。
  4. ^ 赤旗続出、波乱のWEC予選をトヨタが制圧。大クラッシュのフィッティパルディ負傷か”. auto sport Web (2018年5月5日). 2018年11月29日閲覧。
  5. ^ a b WEC:大クラッシュで両足骨折のピエトロ・フィッティパルディ、緊急手術が無事終了”. auto sport Web (2018年5月5日). 2018年11月29日閲覧。
  6. ^ インディカー ピエトロ・フィッティパルディ、ミッドオハイオで復帰”. F1-Gate.com (2018年7月19日). 2018年11月29日閲覧。
  7. ^ a b ハースにテストドライバーとして加入するフィッティパルディ、2019年は「F1が最優先」。全戦に帯同しリザーブも務める”. auto sport Web (2018年11月17日). 2018年11月30日閲覧。
  8. ^ ハースF1、サクヒールGPで代役にピエトロ・フィッティパルディを起用…事故のグロージャンは火曜に退院へformula1-data.com(2020年11月30日)2020年12月2日閲覧。
  9. ^ SCB第7戦に新たな“ファミリー”参戦。ピエトロ・フィッティパルディがトヨタ・カローラをドライブへauto sports Web 2021年8月14日
  10. ^ ピエトロ・フィッティパルディ、2024年はレイホールからインディカー参戦 F1-Gate.com 2023年10月25日
  11. ^ 佐藤琢磨の2024年、インディ500に古巣レイホール・レターマン・ラニガン・レーシングの4台目でスポット参戦 オートスポーツ 2024年2月16日
  12. ^ プラクティスで負傷したドライバーの代役でピエトロ・フィッティパルディがデイトナ24時間出場へ”. オートスポーツWeb (2024年1月27日). 2024年1月27日閲覧。
  13. ^ 2024 Daytona 24 Hours Motorsport Magazine 2024年1月27日





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