ヒストリエ その他

ヒストリエ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/17 23:07 UTC 版)

その他

インターネット・ミーム

「第8話 スキタイ流」においてエウメネスがメディア王国の将軍ハルパゴスについて語る場面がある。理不尽な形で国王に殺された息子の仇を討つため、忠臣を演じながら何年間も復讐の機会を伺っていたハルパゴスが、メディア王国に反旗を翻す瞬間を描いた箇所(単行本第1巻、184ページ)は、感情の動きを読み取れず読者を惑わせるコマが続いた後に衝撃的な台詞が続く印象的な場面となっており[7]、インターネット上においてさまざまなコラージュ画像(面白画像)やアスキーアート二次創作され、有名となった[8][7][9]。インターネット上ではこの場面の他にも、本作における印象的な場面の台詞が本来の文脈から離れて(すなわちインターネット・ミームとして)引用されることがある[7][9]

インターネット・ミームとして引用されるハルパゴスの場面は、大ゴマとして描かれる台詞の場面が1コマだけ抜き出されることが多いものの[7]、漫画研究家の中田健太郎と野田謙介は、この場面はハルパゴスが視線をさまよわせる直前の2コマを含めて1つの塊となっており、前後の文脈を踏まえてこそ味わい深いと評している[7]。類似の表現は同じくインターネット・ミームとなっている、第3巻で主人公エウメネスが自身の出生の秘密を知らされ絶叫する場面にも見られる[7]

  • 「ば~~~っかじゃねえの!?」
  • 「文化がちが~う!」 ……など

書誌情報

脚注


  1. ^ a b 平成22年度[第14回]文化庁メディア芸術祭 マンガ部門 大賞 ヒストリエ”. 文化庁メディア芸術プラザ. 2011年12月11日閲覧。
  2. ^ 第16回手塚治虫文化賞贈呈式”. 朝日新聞社インフォメーション. 2014年2月23日閲覧。
  3. ^ 手塚治虫文化賞 :マンガ大賞に「ヒストリエ」 被災地回し読みの「あのジャンプ」が特別賞”. MANTANWEB. 2014年2月23日閲覧。
  4. ^ 手塚治虫文化賞大賞は「ヒストリエ」、新生賞は伊藤悠”. コミックナタリー. 2014年2月23日閲覧。
  5. ^ a b 『月刊アフタヌーン』2022年10月号、講談社、2022年8月24日、371頁、ASIN B0B8C3PGGM 
  6. ^ 2014年12月号、2015年2月号・8月号・10月号・12月号
  7. ^ a b c d e f 中田健太郎、野田謙介「輪郭線に寄りそい、輪郭線に笑いあう……表現論以降の作家論にむけて」『ユリイカ2015年1月臨時増刊号 総特集*岩明均……『風子のいる店』『寄生獣』『七夕の国』から『ヒストリエ』まで』第46巻第16号、青土社、2014年12月20日、41-44頁、ISSN 1342-5641ISBN 978-4-7917-0281-7 
  8. ^ 第14回文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞は「ヒストリエ」、有名な「ば~~~っかじゃねえの!?」の原画も展示”. GIGAZINE (2011年2月4日). 2012年2月26日閲覧。
  9. ^ a b 斎藤環杉田俊介「輪郭線に生きる者たち」『ユリイカ2015年1月臨時増刊号 総特集*岩明均……『風子のいる店』『寄生獣』『七夕の国』から『ヒストリエ』まで』第46巻第16号、青土社、2014年12月20日、169頁、ISSN 1342-5641ISBN 978-4-7917-0281-7 
  1. ^ 本誌では『密命・1』から『密命・4』までの4話構成だが、単行本9巻では『密命・1』から『密命・3』までの3話構成。
    話を削ったのではなく本誌の『密命・3』と『密命・4』を、単行本ではまとめて『密命・3』とした。
  2. ^ 11巻に掲載されている『心の座・1』は本誌では「98話」で、単行本では「88話」になっている。
  3. ^ 元々、奴隷は主人から「適当な呼びやすい名前」で呼ばれるため、“カロン(あの世の渡し守の名前)”も本名ではなかったと考えられる。
  4. ^ 「月刊アフタヌーン」掲載時の枠外に記載される「STORY」で名前を「カロン」と間違われる。以下、内容を抜粋「マケドニア軍はアテネの将軍・カロンとフォーキオンに阻まれる。」[6]


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