ニュー・ホライズンズ
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搭載機器
- ニュー・ホライズンズを制御する、放射線対策が施されたMIPS R3000系の組み込み用チップ。12MHz動作のものが搭載されている[19]
- Alice
- 冥王星の大気の組成と構造を調べる紫外線イメージングスペクトロメーター(多波長撮像装置)。
- Ralph
- マルチスペクトルカメラ(モノクロとカラーの可視光カメラ)。
- REX (Radio Science Experiment)
- 探査機の通信システムと一体の実験装置で、冥王星とカロンの大気の温度・圧力・密度・温度を測定する。
- 探査機のわずかな軌道変化を測定して、冥王星、カロン(うまくいけば別の太陽系外縁天体も)の質量を求める。また、冥王星とカロンによる地球の蝕(地球からの電波が遮られる現象)の時刻を測定する(これから、冥王星とカロンの正確な大きさがわかる)。
- LORRI (Long Range Reconnaissance Imager)
- モノクロ望遠カメラ。
- SWAP (Solar Wind at Pluto)
- 太陽風と冥王星の大気との相互作用を調べる。
- PEPSSI(ペプシ, Pluto Energetic Particle Spectrometer Science Investigation)
- 粒子線観測器。冥王星から宇宙空間に逃げ出した大気物質を測定する。
- ヴェネチア・バーニー学生微粒子計数器(ヴェネチア (Venetia), Venetia Burney Student Dust Counter, VBSDC)
- 彗星、小惑星、外縁天体同士が衝突して出る、微細な塵粒子の個数・速度・質量を計測する。コロラド大学の学生達によって設計・製作された。名称は、1930年、"Pluto"(冥王星の原語)という名を提案したイギリス人女性、ヴェネチア・バーニー(Venetia Burney, 1919年 - 2009年)にちなんで、打ち上げ後に命名された[注 7]。
注釈
- ^ ただし、打ち上げ時点では冥王星は惑星とされていた(惑星#太陽系の惑星の定義参照)。
- ^ 64 Gbitsなので、記録容量は8 GBであり、8 GBは一般的なUSBメモリにも用いられている容量であるため、記録容量が少ないように思うかもしれない。しかし、単にフラッシュメモリと言っても、地球上で使用する一般の市販品と異なり、宇宙線に耐えられなければならないなど、使用環境が全く異なる。一般に記録密度が高くなればなる程、宇宙線などの影響には弱くなる傾向にあるため、宇宙用のフラッシュメモリの記録容量を増やすのは、21世紀初頭の技術においてもなお容易ではない。
- ^ 仮に800 (bit/秒)の速度でデータを受け取り続けたとしても、もしも64 Gbitsのデータを受信しようとすると、925日間を超える時間を必要とする。
- ^ アトラスロケットの燃料タンクに亀裂が生じる可能性が有ると判明し、点検のため現地時間11日から17日に延期した。さらに天候状態の悪化により18日に、管制施設の停電により19日に延期した。打ち上げが2月3日以降まで遅れた場合は、木星スイングバイによる増速が不可能となり、冥王星到達が3年から5年遅れる可能性があった。打上げウィンドウの記事も参照の事。
- ^ 2018年末の時点で、この構成による打ち上げは、その後8回の合計9回が実施され、いずれも成功した。これより大きな構成である、CCBを3本にした構成(デルタIVヘヴィーやファルコン9ヘヴィーに類似)は開発が中止された。
- ^ 近接遭遇すると判明したのは打ち上げ後。当時は仮符号のみで2002 JF56と呼ばれていたが、通過後にAPLと命名された。
- ^ 2006年12月、ミッションチームのメンバーがロンドンを訪問し、88歳のヴェネチア・バーニーと対面した。
出典
- ^ New Horizons Successfully Performs First Post-Launch Maneuvers 2012年11月23日閲覧
- ^ 小谷 太郎 『宇宙の謎に迫れ! 探査機・観測機器61』 p.84、p.88 ベレ出版 2020年3月25日発行 ISBN 978-4-86064-611-0
- ^ “2020年、任務を終えた探査機に送信される人類からのメッセージ”. Wired.jp. (2014年6月30日) 2014年7月6日閲覧。
- ^ “Pluto-bound probe faces crisis” (英語). Nature News. pp. 407–408 (2014年5月20日). doi:10.1038/509407a. 2015年9月6日閲覧。
- ^ “NASA’s New Horizons Team Selects Potential Kuiper Belt Flyby Target”. ジョンズ・ホプキンス大学. (2015年8月28日) 2015年8月30日閲覧。
- ^ a b 塚本直樹 (2019年1月3日). “ウルティマ・トゥーレは赤い雪だるま型か。ニュー・ホライズンズから新撮影画像”. sorae.jp 2019年1月7日閲覧。
- ^ NASA Spacecraft Gets Boost From Jupiter for Pluto Encounter 2012年11月23日閲覧
- ^ “ニューホライズンズ、旅の中間点に到達”. AstroArts. (2010年1月6日) 2010年1月12日閲覧。
- ^ “On Pluto’s Doorstep, NASA’s New Horizons Spacecraft Awakens for Encounter”. NASA. (2014年12月6日) 2014年12月26日閲覧。
- ^ “探査機「ニューホライズンズ」が冥王星の観測を開始!”. JAXA. (2015年1月28日) 2015年3月19日閲覧。
- ^ “最接近まであと半年 「ニューホライズンズ」がとらえた冥王星”. アストロアーツ. (2015年2月5日) 2015年3月19日閲覧。
- ^ “冥王星に迫るNASA探査機「ニューホライズンズ」、7日にセーフモードから復帰へ”. ITmediaニュース. (2015年7月6日) 2015年8月22日閲覧。
- ^ “米探査機、冥王星に最接近 「歓喜の瞬間」”. AFPBB News (2015年7月15日). 2020年10月3日閲覧。
- ^ “New Horizons”. ジョンズ・ホプキンス大学 応用物理学研究所. 2015年9月26日閲覧。 Timeline 欄を参照。
- ^ KENNETH CHANG (2016年10月28日). “No More Data From Pluto”. New York Times 2017年2月1日閲覧。
- ^ a b c “ニューホライズンズ、65億km彼方のウルティマ・トゥーレをフライバイ探査” (2019年1月7日). 2019年1月22日閲覧。
- ^ 小谷 太郎 『宇宙の謎に迫れ! 探査機・観測機器61』 p.88 ベレ出版 2020年3月25日発行 ISBN 978-4-86064-611-0
- ^ 小谷 太郎 『宇宙の謎に迫れ! 探査機・観測機器61』 p.88、p.89 ベレ出版 2020年3月25日発行 ISBN 978-4-86064-611-0
- ^ “New Horizons Mission — Spacecraft Systems and Components”. pluto.jhuapl.edu. 2024年4月30日閲覧。
- ^ “New Horizons Kids”. The Johns Hopkins University Applied Physics Laboratory LLC.. 2019年9月12日閲覧。
- ^ “惑星地質ニュース 第17巻 第1号(ニューホライゾンズ計画に問題点)”. 惑星地質研究会. 2009年12月30日閲覧。
- ^ “New Horizons 2”. Lunar and Planetary Institute Outer Planets Assessment Group. 2010年1月12日閲覧。
固有名詞の分類
NASAの宇宙探査機 |
パイオニア11号 マリナー10号 ニュー・ホライズンズ エウロパ・オービター WMAP |
木星探査機 |
ボイジャー2号 パイオニア11号 ニュー・ホライズンズ エウロパ・オービター EJSM |
小惑星探査機 |
ディープ・スペース1号 ニュー・ホライズンズ はやぶさ2 NEARシューメーカー |
太陽系外縁天体 |
惑星X オールトの雲 エッジワース・カイパーベルト エッジワース・カイパーベルト天体 ニュー・ホライズンズ |
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