トッカータとフーガニ短調 トッカータとフーガニ短調の概要

トッカータとフーガニ短調

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/04/10 08:30 UTC 版)

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オバーリン音楽院のフレントロップ社製パイプオルガンによる演奏

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解説

数多いヨハン・ゼバスティアン・バッハ(以下バッハ)のオルガン曲のなかでも特に人気の高い作品のひとつである。演奏時間は8~12分程度。トッカータ部の演奏時間は3分足らずで、強烈な旋律で始まる。全体的に急速であり重厚感を併せ持つ。フーガ部は、4声体で書かれてはいるものの対旋律の性格が弱く、他のバッハのフーガと比べると比較的単純な構成になっている。楽想が絡み合うような濃厚なものではなく、強弱をつけながら連なり出会うといった簡素なものであるが、重厚感は強い。演奏の難易度は比較的高めではあるが他のバッハのオルガン作品と比較すれば平易である。本作はもともとはヴァイオリン用で、後にオルガン用に編曲されたという説もあり[要出典]、復元を試みヴァイオリン・ソロ用に編曲した版(アンドリュー・マンゼら複数ある)による録音もリリースされている。

カール・タウジヒフェルッチョ・ブゾーニマックス・レーガーらの編曲がピアノで演奏されることも多く、レオポルド・ストコフスキー編曲の管弦楽版もある。

偽作説

この作品には偽作説がある。一般にはバッハの最も初期の作品と言われているが、他のフーガとは異なった趣を持ち、また曲の規模のわりに内容が平易であるといったことも特異である。

偽作説の根拠は

  • バッハの自筆譜が現存せず、最も古い筆写譜が18世紀後半のものであること。
  • フーガの書法が異例であること。特に主題が単独で提示されるオルガンフーガ、および短調の変終止で終わるオルガン・フーガはバッハの全生涯を通じて他に例がないこと。
  • いささか表面的な減7の和音の効果や技巧の誇示が認められること。

などが挙げられる。ロルフ・ディートリッヒ・クラウス Rolf Dietrich Claus は、この曲の作者をテューリンゲン地方のオルガニスト、ペーター・ケルナー(Johann Peter Kellner, 1705年 - 1772年)としている[1]。なお、フーガ主題の前半はブクステフーデのオルガン作品《前奏曲とフーガ ニ短調BuxWV140》に見られる。

楽曲の利用、アレンジ

  • 鼻から牛乳(嘉門達夫) - 本曲を原曲とする。
  • 日産・スカイラインR31型 - アレンジされてCM曲に利用。
  • イギリスのプログレッシブ・ロック・バンド、イエスのライブ・アルバム『9012Live・THE SOLOS』収録の「Si」は本曲のアレンジ。
  • イギリスのプログレッシブ・ロック・バンド、エッグの1stアルバム『エッグ』収録の「Fugue In D Minor」は本曲のロックアレンジ。
  • Back on the Rocks(メガ・エナジー・マン) - 前奏部に使用されている。



  1. ^ Claus, Rolf-Dietrich. 1998. Zur Echtheit von Toccata und Fuge d-moll BWV 565. Verlag Dohr, 2nd ed. Cologne. ISBN 3-925366-37-7. (ドイツ語)。参考:Yo Tomitaによるレビュー.


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トッカータとフーガ ニ短調 BWV 565

(トッカータとフーガニ短調 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/03 05:34 UTC 版)

トッカータとフーガ ニ短調ドイツ語Toccata und Fuge in d-MollBWV 565は、ヨハン・ゼバスティアン・バッハが作曲したオルガン曲であり、数多いバッハのオルガン曲のなかでも特に知名度の高い作品のひとつである。


  1. ^ Claus, Rolf-Dietrich. 1998. Zur Echtheit von Toccata und Fuge d-moll BWV 565. Verlag Dohr, 2nd ed. Cologne. ISBN 3-925366-37-7. (ドイツ語)。参考:Yo Tomitaによるレビュー.
  2. ^ スカイライン(1985/08〜1989/05・R31型)CMについて教えて。”. 日産自動車. 2023年10月10日閲覧。


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