デンゼル・ワシントン 生い立ち

デンゼル・ワシントン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/22 14:57 UTC 版)

生い立ち

幼少期

デンゼル・ワシントンはニューヨーク州マウントバーノンで生まれた。姉ロリース(Lorice)と弟デイヴィッド(David)がいる。母親のレニース(Lennis)は、ジョージア州で生まれてニューヨーク州ハーレムで育った[1]

母親のレニースは美容師として2つの美容院を経営すると同時に、夫(デンゼルの父)が担当する教会でゴスペル歌手の仕事を行うという、当時(1950年代)としては比較的珍しい職業婦人だった(1950年代のアメリカでは、結婚して子供が生まれてからも働く女性はあまり多くなく、ましてや自分の会社や店を自分で経営する女性は更に少なく、黒人層では皆無に近かった)。父親のレヴランド・デンゼル・ワシントン・シニア(Reverend Denzel Washington Sr.)はヴァージニア州デルウィン生まれで、ペンテコステ派牧師で二つの教会を担当すると同時に、水道局と地元のデパート「S.Klein」でも働いていた。

人種差別が合法であった公民権法施行前のアメリカにおいて、夫婦は黒人であるが故に理不尽なあつかいを受ける辛酸を舐めてきたため、3人の子供達には可能な限り良質な教育を授けようと必死だった、と後に語っている。両親が多忙で家を空けていることが多かったため、デンゼルを含む3人の子供達は学校が終わってから両親が迎えに来るまでの間や週末は、ボーイズ&ガールズクラブ(アメリカの青少年育成団体)に預けられ、デンゼルはそこで多くのスポーツに熱中した。また、母親が経営する美容院でも多くの時間を過ごし、デンゼルはそこで話を作る面白さを客から学んだ。

デンゼルが14歳の時に両親の関係は悪化したが、デンゼル自身と姉はそれぞれ別の全寮制寄宿学校に入れられていたため、両親が離婚した事は暫く後になってから知らされた。デンゼルは、ニューヨーク州マウントバーノンのペニングトン・グリムス小学校(Pennington Grimes Elementary)でグラマー・スクール(grammar school)に通い、そこで様々なスポーツを嗜んだ。反抗期は酷く、彼の行いの粗暴さを心配した母親は、デンゼルの数人の友人が少年院に送られたのを見届けた後、デンゼルを更生させるために全寮制の寄宿学校に送った。母親が、デンゼルの成長期に映画を観る事を禁じていたのも、少しでも暴力的な状況から遠ざけるためであった。デンゼルの粗暴な振舞いは、数人の友人が少年院に送られた事を目の当たりにした事や、母親からの教育的指導のおかげで後に改善している。

青年期

デンゼルは子供の頃、テキサス州の工科大学(Texas Tech University)に行きたいと思っていた。この事についてデンゼルは、「私は子供の頃マウントバーノンのボーイズクラブで多くの時間を過ごして、レッド・レイダース(Red Raiders)というチームを作った。だから高校生の時、私が子供の頃所属していたチームと似たようなユニフォームを使っている、レッド・レイダースと呼ばれていたテキサス州ラボック(Lubbock)の大学に行ってみたかったんだ」と語っている。

高校卒業後デンゼルは、オクラホマ州立大学に通ったものの、興味をかきたてるものに出会う事が出来ずにすぐに中退した。改めて1977年ニューヨーク州フォーダム大学(Fordham University)のドラマ及びジャーナリズム学部に編入し直すまで、ベビーシッターを含む様々な職を経験し、その経験は後の俳優人生において役作りに大いに役立った、と語っている。

大学バスケットボールでは指折りの強豪校であるフォーダム大学で、P・J・カーリシモコーチ指導の下でバスケットボールにも熱中し、今でも時間を見つけるとバスケットボールを楽しんでいる。フォーダム大学でサマーキャンプに参加し、そこで寸劇の演出を担当した事から演技に強い関心を寄せ、ジャーナリズムの学位を取得して卒業後、サンフランシスコのアメリカン・コンサバトリー・シアター(American Conservatory Theater)で1年間演技を学んだ。








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