デジモンアドベンチャー02 内容

デジモンアドベンチャー02

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/15 06:31 UTC 版)

内容

ストーリー自体は、デジタルワールドを守るために選ばれし子供たちが現実世界とデジタルワールドを往復する展開を取っており、前作のようなサバイバル要素は薄く、ヒーローもののようなコンセプトになっている。また本作品では基本的に不殺のスタンスが徹底されている。

前半に登場する敵デジモンの多くはデジモンカイザーによって操られた者たちであり、イービルリングやイービルスパイラルといった洗脳の道具を破壊することで殺害すること無く決着がつけられる工夫がなされていた。また中盤からは「命」の無いと言われるダークタワーデジモンが数多く登場した。そのほか敵勢力内での同士討ちや異次元空間への追放などが多く、直接的に子供たちの陣営が敵対するデジモンを殺害する場面は極めて少ない。44話「暗黒デジモンとの死闘」は、『デジモンテイマーズ』のようにほとんど唯一生きたデジモンを殺害するエピソードであり、作中で子供たちの一人がショックを受ける場面が描かれている。

13話「ダゴモンの呼び声」の脚本は、小中千昭が執筆しており、クトゥルー神話の色が濃い一風変わった話で、伝奇やクトゥルー神話をモチーフにした作品を多く手掛ける作家朝松健も絶賛する話であった。また、13話のタイトルコールのときにデジモン文字で「フングルイ ムグルウナフ クトウルウ ルルイエ ウガフナグル フタグン」(「ルルイエの館にて死せるクトゥルフ夢見るままに待ちいたり」の意)と記されていた。

登場キャラクター

デジタルワールド・現実世界以外の世界

暗黒の海
デジタルワールドのさらに奥にある世界。「ダゴモンの海」とも呼ばれている。現実世界やデジタルワールドと平行な世界だが、時々位相のずれが生してこの海に迷い込む者もいる(迷い込むのは主にヒカリや賢のような光や闇の力に敏感な人間)。賢は、「ヒトの悲しみなどの感情が集まった世界」と推測した。及川はこの世界からダークタワーのデータを得て、2年前には賢をこの世界にメールで誘導し、デジヴァイスを暗黒デジヴァイスに変化させ、屈折した思考の持ち主、デジモンカイザーを誕生させた。デーモンは最後にこの世界に送られる前にも、ここを知っていた様子。
デジモンなのかさえも不明な謎の存在が住み、彼らの神を崇めている。
クトゥルー神話の色が濃く、デジモン文字でインスマウス(クトゥルー神話のダゴンの信者が住んでいる町)と書かれた看板があった。
異世界
想いを具現化する力がある。例えば、「勝ちたい。強くなりたい。負けない」という想いがあれば、それが戦闘力となる。3年前に子供たちに敗れ、データとなったヴァンデモンはこの世界で及川の命と暗黒の花で蓄えた力を元に肉体を具現化した。
及川は、普段アルケニモンたちをデジタルワールドへ送るのと同じく、いつものようにデジモンカードを使ってデジタルワールドのへのゲートを開いたつもりが、ブラックウォーグレイモンが光が丘からデジタルワールドへのゲートを封印したためにデジタルワールドへのゲートが開かず、この世界に来てしまった。ヴァンデモン曰く、偶然着いた世界。
この想いを具現化する現象により「通常では有得ない、ほぼ全ての進化系が同時に出現する」という状況が発生。(ベリアル)ヴァンデモンはその総攻撃に晒される羽目となった。

用語解説

アイテム

D-3
大輔、京、伊織、タケル、ヒカリ、賢が手に入れた新型のデジヴァイス。光子郎のロサンゼルスの友人(『ぼくらのウォーゲーム!』で光子郎が話していた大学に在籍している小学生)が分析した際、「DIGITAL(デジタルの)」・「DETECT(検波する)」・「DISCOVER(発見する)」の3つの単語を見つけ、以前のデジヴァイスと区別するために頭文字をとり、上記の名前で呼ばれている。同名の玩具も存在するが、それの正式名はDIGIMON DETECT AND DISCOVER。
以前のデジヴァイスとの大きな違いは、パソコンやゲートポイント(7年前にデジモンが現れた光が丘や、前作のサマーキャンプ場である御神渓谷など)などにかざせば、デジタルワールドへ続くゲートを開くことができること。以前のデジヴァイスでは、デジタルゲートが開いている時にゲートをくぐることしかできない。
以前のデジヴァイスは超進化した後でなければ他のデジヴァイスを探知することができなかったが、D-3は最初から他のD-3や旧型のデジヴァイス、そしてデジメンタルを探知することができる(賢のD-3にこの機能があるかは不明)。
作中で機能として説明されたことはないが、このD-3を手に入れた子供は、デジタルワールドでの服装が自動的にイメージにより変わっている(例外として、タケルとヒカリは入手後に服装が変化せず、デジタルワールドに入るとD-3を手に入れた時に着ていた服装に変化するようになった)。
D-3は一乗寺賢が自身の以前のデジヴァイスを暗黒の海に浸した時のイメージが形となったもので、大輔たち5人は賢の暴走に対抗するために選ばれ、同じ形のデジヴァイスを手に入れる。大輔、京、伊織のD-3は勇気のデジメンタルから生み出されたもので、タケルとヒカリのものは希望と光のデジメンタルの力で彼らのデジヴァイスが変化したものである。賢のD-3(カイザー時代は暗黒デジヴァイスともよばれていた)はデジヴァイス特有の聖なる力と闇の力を持ち合わせ、ダークタワーと同様、デジモンの通常進化を封じる機能を持つ。さらには自分のパートナーでないデジモンを暗黒進化させることができるが、改心後は使用してはいない(カイザー消滅と同時にこの能力も消滅した)。他にも暗黒の海へのゲートを開くなど、オリジナルであるためかD-3の中でも特別な力を持っている。
後に他にもD-3を持ったパートナーデジモンを持つ子供が誕生するが、上記の6個のD-3は特別製らしく、後のドラマCDで少なくとも2003年の時点では大輔たち以外はゲートを自由に開けないことが言われている。
本作品から3年後の『デジモンアドベンチャー tri.』では、タケルとヒカリが引き続きD-3を持っている。
デジメンタル
古代種のデジモン、または古代種の遺伝子データを持つデジモンを「アーマー進化」させることができる力を持ったアイテム。ダークタワーによる通常進化妨害に対抗するため、「デジタルワールドの安定を望む者」が復活させ、古代種をパートナーに持つ新たな選ばれし子供たちに使わせるためにパートナーと共に配置していた。本来は「勇気」「愛情」「知識」のデジメンタルのみしか使われないはずだったが、パタモンとテイルモンがアーマー進化可能だったことと、デジメンタルの情報を保存できるディーターミナルの存在によって、他のデジメンタルも、その力が必要とされた時に子供たちに使わせるために贈られたり、一時的に、優しさの紋章を「奇跡」のデジメンタルへと変えられたりしていた。大輔、京、伊織は先代の選ばれし子どもたちの紋章に対応したデジメンタルを、タケル、ヒカリは自身の紋章に対応したデジメンタルをディーターミナルに保存している。デジメンタルの種類はアニメに出てくる限りでは9つ(勇気、友情、愛情、純真、知識、誠実、希望、光、奇跡)、他にも「優しさ」のデジメンタル(ドラマCDで登場)や「運命」のデジメンタル(劇場版)がある。
前作の紋章と違い、こちらは持ち主とそのパートナー専用のアイテムではなく、ドラマCDでは他の選ばれし子供の保存しているデジメンタルを使ったアーマー進化が多数見られた(ただし入手の際には「もっとも素晴らしい心の特質」以外に持ち主が持っている心の特質が影響してくる場合もある様子。また、携帯機の公式設定上はデジメンタルとデジモンの間には相性があり、無理に相性の合わない物を使うと暴走してしまう)。
紋章
心の特性がデジタルワールドに置いて図形として表された物。進化の道具としての意味は『デジモンアドベンチャー』の「紋章」を参照。『02』では進化の道具としての紋章はデジタルワールドの安定のために、前作の選ばれし子供たちが2000年にデジタルワールドに放ち、消えてしまう。なお前作の53話で破壊された紋章が再構成されたものなのか、新たに作られた物なのかは不明。
前作に出てきた8つの紋章のうち6つ、勇気、友情、愛情、純真、知識、誠実などは精神特質をあらわしている。残りの2つの紋章は特殊な紋章でそれぞれに、「光」は命を生みだす物、「希望」はどんな暗闇の中でも決して光を失わない物のことを指し示しており、今作ではデジメンタルやアーマー体の身体に刻まれている。
また、今作新たに登場した3つの紋章のうち、「優しさ」の紋章が前者のような精神特質に属し、「奇跡」・「運命」の紋章が後者のような特殊な紋章に類するものである。
賢が手に入れ、『02』唯一の前作と同じ進化の道具として現れた紋章である優しさの紋章は、デジモンカイザーの要塞では動力である暗黒のエネルギーを制御するために使用され、ワームモンとはじまりの街での再会の際にも二人を導くなど、前作と同様に不思議な力が秘められている。またタグがないため進化の道具としては不完全で、スティングモンは単体では完全体や究極体に進化できない。優しさの紋章は、大輔たちが紋章の力でデジモンカイザーの要塞の爆発を止めようとするが失敗し、その後は誰がいつ回収したかは不明だがディーターミナルに保存され、ドラマCDでは再び登場する。アニメでは奇跡のデジメンタル、ドラマCDでは優しさのデジメンタルに変化している。
ディーターミナル
デジメンタルの情報を保存することができる機械。デジメンタルをディーターミナルに保存したり、保存されたデジメンタルを使用する際にはD-3を介して(通信して)使用する。本来の機能はメール機能のみだが、上記の能力に加え、さらに光子郎や京の改良で色々な能力が備えられた。一部を除いた選ばれし子供たちは全員持っている。ドラマCD『2年半の休暇』によると、前作の現実世界での戦いによって壊滅した後、再建されたお台場には無線通信網が張り巡らされ、ディーターミナルは実験的にお台場の子供たちに配布された無線メール端末であるとのこと。なぜデジメンタルを保存できるか、またなぜ田町に住んでいるはずの賢が所有しているかは不明。
ホーリーリング
一部の聖なる力を持ったデジモンの持つ聖なるリング。テイルモンの尾についていたホーリーリングは、一話冒頭にテイルモンがデジモンカイザーの襲撃から逃げている時に失くしてしまう。その後、デジモンカイザーの要塞で暗黒の力を制御するのに利用していたが、基地の崩壊後は放置され、それをゲンナイが回収しジョグレス進化のエネルギーとして無断で利用していた。最終回になってテイルモンに返却される。前作の劇場版に登場したパロットモンなども所有するが、今作では希少価値が上がっている。
劇場版ではオメガモンのボディ部分が皆(アグモンたち)の希望の詰まったホーリーリングとなり、「オメガブレード」へと変化した。
ホーリーストーン
壊されるとデジタルワールドに災いが起こるとされている石(ホーリーリングのようなものがついている)、ブラックウォーグレイモンが破壊し続けたもので全部で7つある。3つ目のホーリーストーンを壊してから位相の歪みの中からチンロンモンが現れるようになり、最後のホーリーストーンにデジヴァイスの光をかざした際にチンロンモンが現れた。1度、エンジェモンの聖なる力が共鳴したのか、ホーリーエンジェモンに進化させたことがある。ブラックウォーグレイモンが壊したホーリーストーンがあった場所には、チンロンモンによって光の種が植えられた。ホーリーストーンが破壊されてもチンロンモン以外の四聖獣に影響があった描写が見られなかったため、ホーリーストーンはチンロンモンが守護するデジタルワールドの東のエリアを安定させるものである可能性もある。
光の種
チンロンモンが破壊されたホーリーストーンの跡地に植えた物。育てばホーリーストーンと同じような役目をするらしいが詳細不明。対照的な名前である暗黒の種との関連性も不明。
ダークタワー
オベリスクのような形をした黒い塔。この塔が建っているデジタルマップのエリアは黒く染まり、塔を破壊すると白くなる。デジタルデータであるため、一瞬にして建てることができる。
元は暗黒の海に存在しているもの。『02』初期には通常進化抑制機能と暗黒デジヴァイスによるデジモン洗脳の電波塔的役割だった。シリーズ後半からはアルケニモンがこの塔からデジモンを生み出したり、クリスマスにこの塔が現実世界に現れたりしていた。進化抑制機能は、賢が改心した後はアルケニモンたちなどが傍に居ないと機能しなかったため、外部からの力がないと進化抑制機能は発揮できない模様。デジモン同様に電子機器を狂わせる働きがある。及川悠紀夫いわく色々な使い道があり、最大の効力は世界のそのものに影響を与え位相を狂わし、環境を変えてしまうことで、及川は大人でもデジタルワールドに行けるようにするために賢やアルケニモンたちを使ってダークタワーを建てさせた。ただし、結局すべてはヴァンデモンの策略の一環であったため、位相を狂わせデジタルワールドを守護する力を弱める以上のことができたかは不明。
イービルリング
ヴァンデモンがコピーしておいた、ヒカリのテイルモンのホーリーリングのデータを反転させて作り出したリング。暗黒デジヴァイスやダークタワーのあるエリア内にいる幼年期から成熟期クラスのデジモンがこのリングをはめられてしまうと洗脳されてしまう。イービルリングでは完全体クラスを操るにはデータ処理能力が追いつかずにいたため、アンドロモンの洗脳は不十分だった。後に、デジモンカイザーはイービルリングを改良した「イービルスパイラル」で完全体であるメタルグレイモンを洗脳した。イービルスパイラルは、ダークタワーがなくても暗黒デジヴァイスの力を受信できる。
暗黒の種
賢の体内に埋め込まれているデジタル物質。賢が秋山遼と2年前にした冒険でミレニアモンを倒した時に体内に埋め込まれた。暗黒系デジモンの力の糧となる闇の力を生み出す。前向きな心を持った人間には全く効果のない脆弱なものだが、心に影を持った人間には非常に厄介なもの。兄の死により心に影を落とした賢は、暗黒の種の力で頭脳・運動神経が超人並みになるが闇に支配され性格が変わってしまう。改心後は両親の自分への愛情に気づいたことで種の暗黒の力を防いでいる。また賢に埋め込まれたものはオリジナルであるためか、上手く賢の身体に適合したらしいがコピーした暗黒の種はそのままにしてしまうと「暗黒の花」が咲き、そのままその身体を蝕む。
及川がコピーした暗黒の種は誘拐された少年少女たちに埋め込まれたのち、闇の力の増大で花(彼岸花のような形を象っていた)が咲き、その花はベリアルヴァンデモンの餌となった。暗黒の花は精神的な物であるためか人間には見えない。
また、前作の小説版ではエージェント・ゲンナイがピエモンに埋め込まれた黒い暗黒球は暗黒の種子であり、改良された物も暗黒の種子であると言われている(単なる文章のミスなのか、ミレニアモンの放った暗黒の種がゲンナイに埋め込まれた物より改良された物ということなのかは不明)。

進化

通常進化
デジメンタルの力なしで、デジモン自身の力や人間の心の特質の力により行われる進化。完全体や究極体に進化することが可能だった先代の選ばれし子供たちのパートナーデジモンたちは、子供たちが紋章をデジタルワールドを安定させるために使ってしまったため、四聖獣の力を借りなければ完全体に進化しにくくなった上に、序盤ではダークタワーの影響で成熟期の進化の登場はあまりなかった。賢がカイザーでなくなった後はダークタワーの進化抑制能力がなくなり、アグモンたちだけでなくブイモンたちもこの進化が出来るようになる。
クリスマスには現実世界に現れたダークタワー粉砕のためにチンロンモンから授かった力で先代の選ばれし子供たちのパートナーは完全体に超進化できるようになり、パイルドラモンも究極体に進化できるようになった。ブラックウォーグレイモンが再び現れた際にはアグモンのみにさらに力を与えられ、究極体にワープ進化できるようになった。
序盤にテイルモンがダークタワーを破壊した際に超進化、ホーリーストーンの力を浴びエンジェモンが超進化を果たしたことがある。パルモンを除く先代のパートナーデジモンがチンロンモンから授かった力をインペリアルドラモンに与えたため再び超進化する力を失った(後にアグモンのみ復帰)が『デジモンアドベンチャー02 ディアボロモンの逆襲』、『デジモンアドベンチャー tri.』ではガブモンや他のパートナーデジモンたちが再び力を取り戻した様子である。ピヨモン、テントモン、パルモン、ゴマモンはこの際PSP版『デジモンアドベンチャー』で登場した究極体に究極進化を果たした。
アーマー進化
デジメンタルの力を借りてアーマー体に進化する、古代デジタルワールドで古代のデジモンたちが使っていた擬似的進化。「デジメンタルアップ!」とパートナーが叫ぶと進化する。現代では絶えて久しい進化だったが、『02』の前編ではダークタワーの影響で通常進化が出来なかったので、それに対抗するために「デジタルワールドの安定を望む者」が、アーマー進化可能な古代種のデジモンをデジメンタルと共に復活させた。通常進化に比べるとデジメンタルの力で進化するため、身体に負担が少ない。進化条件は進化するデジモンが古代種のデジモン、または古代種の遺伝子データを持つデジモンであること。進化する際に、キメ台詞がある(キャラクター紹介参照)。奇跡と運命のデジメンタルは黄金のデジメンタルと呼ばれている。
余談だが、ゲーム「デジモンストーリー サンバースト・ムーンライト」では完全体となっている。
ジョグレス進化
デジモン同士の合体進化。進化条件は合体するデジモンが通常進化によって進化した成熟期クラス以上のデジモンであること。アニメではそれに加えて、選ばれし子供同士の心のシンクロが必要だった。ジョグレス進化の際は「ジョグレス進化」とパートナーデジモンが叫ぶ。劇中ではジョグレスはJOINT(合体)・PROGRESS(進歩)から来た言葉だと、光子郎によって推測されている。テイルモンのホーリーリングがジョグレス進化の力の源であると説明され、もうジョグレス進化は必要なくなったとして最終話でゲンナイにホーリーリングの返却と同時に言われるが、その後であるディアボロモンの逆襲でも問題なく使っているため、ホーリーリングはジョグレスのきっかけを後押しするような物である。
アニメで成熟期同士のジョグレス進化で生まれた完全体デジモンを「ジョグレス体」と呼ぶことがあるが、これは通常進化とアーマー進化で進化したデジモンと区別して呼びやすくしたもの(デジモンの世代に「ジョグレス体」と呼ばれるものは存在しない)。

出来事

光が丘爆弾テロ事件
現実世界では7年前の1995年の春に光が丘で起きたデジモン出現事件。詳しくはデジモンアドベンチャーの劇場版『デジモンアドベンチャー』を参照。太一たち1999年の選ばれし子供たちはこの事件の目撃者という共通点がある。上記の名前は世間での呼称。
この事件の目撃者は全て子供であったため、大人たちはデジモンの存在を否定し、ヒカリ以外の子供は徐々にこの事件のことを忘れてしまった。この事件の後、タケル以外の1999年の選ばれし子供たちの家はお台場に、タケルの家は三軒茶屋に引っ越した。
お台場霧事件
現実世界では3年前の1999年8月3日お台場で起きた事件。詳しくはデジモンアドベンチャーを参照。ヴァンデモンによって交通機関などが遮断され、お台場が陸の孤島と化した。また、上空にデジタルワールドが現れたことも含まれる場合もある。上記の名前は世間での呼称。
本宮大輔はお台場でヴァンデモンに捕らえられていた子供たちのうちの一人だった。また、火田伊織は上空に現れたデジタルワールドの影響で墜落しそうだった飛行機に乗っていた(ガルダモンに助けられる)。
2000年のネット事件
現実世界では2年前の2000年3月4日インターネット上で起きた事件。詳しくはデジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!を参照。核ミサイルが発射されるがオメガモンの活躍で不発に終わった。上記の名前は通称ではないが特定の通称はない。
八神太一・石田ヤマト・泉光子郎・高石タケルが事件の当事者、井ノ上京はこの事件の目撃者でありオメガモンに応援メールを送っていた。
8/1(8月1日)計画
1999年の8月1日にサマーキャンプに来ていた選ばれし子供たち、7人が初めてデジタルワールドへ行った記念日のこと(ヒカリは風邪で休んでいた)。『02』では17話に行われた。なお、大輔は8/1を「はちぶんのいち」と読み間違えており、正しい読み方は「いちぶんのはち」である

選ばれし子供たち

選ばれし子供たち
デジタルワールドに何らかの不具合が生じた際に、不具合の修正のためにデジタルワールドの安定を望む者に選ばれ、パートナーデジモンを他の者より早く与えられた、「不具合の修正のために戦うこと」を義務付けられた人間全般のこと。
狭義では特に紋章の持ち主である1999年の選ばれし子供たちと、2002年にデジメンタルを所有することになった選ばれし子供たちのこと。
選ばれる基準や、何のために選ばれたかは、その時々のデジタルワールドの危機によって異なり、「選ばれた」ことで生まれる、為さねばならない義務も、その時々の危機によって大きく異なる。
例えば1999年の子供たちはデビモンエテモンヴァンデモン、ダークマスターズの4体といった強大で残酷な暗黒デジモンと、存在するだけで世界そのものに歪みを与え、暗黒の力をもたらした根源的な敵であるアポカリモンを倒すことと、暗黒の力によって封印されたデジタルワールドを守護する力である四聖獣を紋章によって復活させることであり、2002年の子供たちは、通常進化を封じ、四聖獣の力を弱めるダークタワーの撤去と、それを世界に設置するデジモンカイザー、そしてその背後の存在する敵を倒すことである(チンロンモンの話から、デジモンカイザーとしての賢は異物として排除し、選ばれし子供としての賢は救済することが目的だった様子)。
パートナーデジモンを持つ子供たち
何らかの形でデジタルワールドやデジモンと接点を持ったことをきっかけに、パートナーデジモンを与えられた子供たち。クリスマスに選ばれし子供たちに協力をした外国の選ばれし子供たちや、最終回でパートナーとデジヴァイス(D-3)を与えられた暗黒の種を植え付けられた子供たちのこと。及川由紀夫もこれに相当するので、子供が付いているとはいえ年齢制限はない。ドラマCDによると大輔の姉、京の姉たち、丈の兄にもパートナーデジモンが現れたため彼らのこれに相当する。
デジタルワールドに行ったことがない子供や、選ばれた自覚がなく、為すべきことを把握していない子供も存在するが、基本的にデジタルワールドのためにデジタルワールドの安定を望む者によってパートナーデジモンを与えられた人間に変わりはないので、ほとんどのパートナーデジモンを持つ子供たちは上記の選ばれし子供たちと明確な差はなく、選ばれし子供たちの予備軍や、現実世界にデジモンが現れた時の予防策として配置されていた選ばれし子供や、一見分からない場合もあるが、デジタルワールドの安定のために何かしら役に立つと見込まれた人間とも言える。
前作のドラマCDによると、選ばれし子供たちを含めた人数は、1995年から1年で倍のペースで増えている。
なお、2002年の二十五年後の2027年にはすべての人々にパートナーデジモンが存在しデジタルワールドが世界中の人々に認知されるようになったが、それら全て人々がデジタルワールドの安定を望む者によってパートナーデジモンを与えられたかは定かではない。

注釈

  1. ^ 2003年4月5日-4月6日「We Love DiGiMONMUSiC お台場メモリアルコンサート2003-春-」公演2日、2003年4月5日「アーティストDAY」全2回目、2003年4月6日「キャラクターDAY」全2回目。

出典

  1. ^ 『デジモンアドベンチャー LAST EVOLUTION 絆』に『デジモン02』の成長した大輔たちが登場!設定画&新キャストも解禁!”. 電撃ホビーウェブ. 2020年1月25日閲覧。
  2. ^ 『無印』から4作目『フロンティア』までは1年毎に同じフジテレビ系列で日曜午前9時台に放送されたため、こう呼ばれる。
  3. ^ 「TVアニメ&劇場版アニメ デジモン公式超図鑑」(集英社、「Vジャンプ」編集部、2003年5月25日初版、ISBN 4087792404 / ISBN 978-4087792409
  4. ^ ただし元々は小説家になった大人のタケルの書いた話という設定は前作『デジモンアドベンチャー』のラストになる予定であり、これは続編である本作品の製作が決まったため、本作品の最終回に持ち越されたもの。
  5. ^ ファイターモードであったが、1番の歌詞が使用されていた。
  6. ^ アニメディア 2000年11月号『TV STATION NETWORK』119 - 121頁
  7. ^ 北國新聞』2000年5月5日付16面、2001年4月8日付21面各朝刊、テレビ欄。
  8. ^ 「TV STATION NETWORK」『アニメディア』2000年7月号、学研、130頁。 
  9. ^ 四国新聞 2000年4月28日付朝刊テレビ欄より
  10. ^ Vジャンプ編集部 『デジモンムービーブック』 集英社〈Vジャンプブックス―アニメシリーズ〉、2001年、9頁。ISBN 978-4087790955
  11. ^ WEBアニメスタイル_特別企画 『時かけ』公開記念放談 細田守×小黒祐一郎 第4回 イベント性と映画的体験
  12. ^ WEBアニメスタイル | animator interview 橋本敬史(6)
  13. ^ Twitter / 相澤 昌弘 @moTYOrm
  14. ^ デジモンシリーズ メモリアルブック デジモンアニメーションクロニクル 新紀元社、2010年、378頁。ISBN 978-4775307496
  15. ^ Inc, Natasha. “劇場版デジモン6作品を無料配信、「ぼくらのウォーゲーム!」「暴走デジモン特急」など”. コミックナタリー. 2020年5月3日閲覧。
  16. ^ 劇場版デジモン6作品を無料配信、「ぼくらのウォーゲーム!」「暴走デジモン特急」など”. マイナビニュース (2020年4月24日). 2020年5月3日閲覧。
  17. ^ “劇場版「デジモン」新作は「02」大輔たちの物語、ビジュアル&超特報が公開”. コミックナタリー (ナターシャ). (2021年8月1日). https://natalie.mu/comic/news/439088 2022年9月12日閲覧。 
  18. ^ a b c “劇場版「デジモン」新作の正式タイトル決定!新キャラ役に緒方恵美&釘宮理恵”. コミックナタリー (ナターシャ). (2022年7月30日). https://natalie.mu/comic/news/487628 2022年9月12日閲覧。 






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