ウィリアム・P・ホビー空港 ウィリアム・P・ホビー空港の概要

ウィリアム・P・ホビー空港

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/11/17 13:30 UTC 版)

ウイリアム・P・ホビー空港
William P. Hobby Airport
IATA: HOU - ICAO: KHOU
概要
国・地域 アメリカ合衆国
所在地 テキサス州ヒューストン
所有者 ヒューストン市
運営者 ヒューストン・エアポート・システム
標高 14 m (46 ft)
座標 北緯29度38分44秒 西経95度16分44秒 / 北緯29.64556度 西経95.27889度 / 29.64556; -95.27889
公式サイト fly2houston.com/hobbyHome
滑走路
方向 長さ×幅 (m) 表面
04/22 2,317×46 コンクリート
12L/30R 1,569×30 コンクリート
12R/30L 2,317×46 アスファルト
17/35 1,829×46 アスファルト・コンクリート
統計(2019年)
旅客数 1440万人
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概要

ヒューストンでは最も古い空港であり、1969年にヒューストン・インターコンチネンタル空港が供用開始するまでは、ヒューストンの主要玄関口の役割を果たしていた。その後はヒューストンの第2空港として、国内線やビジネスジェットや自家用機などの発着に使用されている。1940年に建設された空港ターミナルは、「1940エアターミナル博物館」として使用されている。現在はサウスウエスト航空の主要拠点となっている。530haの敷地に4本の滑走路を有する。

歴史

1940年に建設されたターミナルビルを使用した1940エアターミナル博物館

ホビー空港の歴史は、1927年に2.4平方キロメートルの牧草地に、W.T.カーターフィールドと呼ばれる個人用の離着陸場として開設されたことに端を発する。ブラニフ航空イースタン航空がこの飛行場を使用した。その後、ヒューストン市が用地を取得し、1937年からヒューストン市営空港と命名された[3]。その後、1938年にはハワード・ヒューズが責任者となって管制塔の設置などで設備を改良し[3]、同年ハワード・R・ヒューズ空港と改称した。しかし、当時ハワードヒューズが存命中であり、かつ実在の人物を命名した空港に対しては連邦政府からの補助金交付がされないという規則があったため、空港名は再びヒューストン市営空港に戻されている。

1940年、ヒューストン市は新しいターミナルビルと格納庫を新設し、供用を開始した。

1950年、パンアメリカン航空(パンナム)がヒューストンとメキシコシティを結ぶ路線を開設した。1954年には、53640の発着便と910,047人の利用者に対応可能な新しいターミナルビルが開設され[4]、同年にヒューストン国際空港と改称された。

1957年の公式ガイドによれば、平日の発着便の内訳は、イースタン航空が26便、ブラニフ航空が20便(そのほかに南アメリカ大陸への路線が週4便)、コンチネンタル航空デルタ航空・トランステキサス航空(当時)が各社とも9便、ナショナル航空が4便、パンナムが2便、アメリカン航空が1便となっていた。各社ともニューヨークやワシントンには直行便を運航していたが、シカゴとデンバー、またはそれ以西の路線の開設はされていなかった。1957年には、KLMオランダ航空モントリオール経由でアムステルダムから乗り入れた。これらの各社は、その後ヒューストン・インターコンチネンタル空港(当時)に移転し、就航を続けている。

1967年、当時のテキサス州知事のウィリアム・P・ホビーの名前を冠した名称に改称した。

ホビー空港の拡張は困難だったため、民間航空当局は、ホビー空港が今後の航空旅行市場に不適であるとして、何年も前から移転を勧告していた[5]。これを受けて、1969年にヒューストン・インターコンチネンタル空港(当時)が開設され、すべての航空会社はインターコンチネンタル空港に移転した。

その後定期旅客便の発着はなかったが、1971年11月14日よりサウスウエスト航空がホビー空港発着で定期旅客便の運航を開始した[6]。1社しか発着しない空港の利用者がどれだけあるかは未知数であったが、実際に運航すると利用客が急増した[6]。この事象がサウスウエスト航空のその後の方針を決定付けるものになったと同時に、その後の格安航空会社の成功の法則の1つである「都市部に近い第二空港に発着する手法」を生み出すことになった[7]点で、本空港の歴史上特筆される事象である。

2008年の空港利用者は880万人であった[1]。発着便はアメリカ国内線と、出発地で米国入国審査を済ますことのできる国際便のみである。


  1. ^ a b FAA Airport Form 5010 for HOU (PDF) , effective 2007-08-30
  2. ^ Traffic & Statistics”. Houston Airport System. 2021年12月24日閲覧。
  3. ^ a b "History of Hobby Airport," Houston Airport System
  4. ^ 1940 Air Terminal Museum - Houston Aviation History Timeline
  5. ^ "WILLIAM P. HOBBY AIRPORT." The Handbook of Texas
  6. ^ a b ケビン・フライバーグ・ジャッキー・フライバーグ 『破天荒!サウスウエスト航空 驚愕の経営』 p.39
  7. ^ イカロス出版月刊エアライン』通巻331号 p.95
  8. ^ "Program Overview William P. Hobby Airport," Houston Airport System
  9. ^ "Hobby Airport rated number one in customer satisfaction." Houston Airport System
  10. ^ "A favorite among travelers again." Houston Airport System
  11. ^ "JD Power 2008 Survey." Retrieved 6/05/2009
  12. ^ Moreno, Jenalia. "More to Luv?" Houston Chronicle. January 22, 2011. Retrieved on March 7, 2011.
  13. ^ "KHOU," Airnav.com
  14. ^ "Interfaith Chapel" of William P. Hobby Airport. Houston Airport System
  15. ^ a b c d Ground Transportation Hobby Airport


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