あさかぜ型護衛艦 同型艦

あさかぜ型護衛艦

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/11/25 00:19 UTC 版)

同型艦

一覧表

 アメリカ海軍  海上自衛隊  台湾海軍
艦番号 艦名 竣工 艦番号 艦名 貸与 除籍 艦番号 艦名 売却 解体
DD-454
DMS-19
エリソン
USS Ellyson
1941年
10月19日
DD-181 あさかぜ 1954年
10月19日
1969年
10月15日
部品取り艦 1970年
8月
DD-458
DMS-23
マコーム
USS Macomb
1942年
1月26日
DD-182 はたかぜ 1954年
10月19日
1969年
10月15日
DD-16 咸陽 1970年
8月
1974年

運用史

1954年10月19日、チャールストン基地において、アメリカ海軍第6海軍区司令官マクレアン少将と井口大使が証書に署名し、本型の引き渡しが成立した。米海軍乗員が艦を降り、かわって自衛官が乗り組んで、旭日旗が掲げられた。両艦は就役訓練を経て、翌1955年2月25日、横須賀に入港した[10]

本型は高速性能と有力な艦砲を備えており、国産のはるかぜ型よりも先行して就役したこともあって、発足直後でPFとLSSLしかもたない海上自衛隊にとっては虎の子のような存在であった[2]。回航後、同型2隻で第5護衛隊を新編し[1]横須賀地方隊に編入された。第5護衛隊は同年7月1日第1護衛隊群に編入、さらに1956年4月1日第2護衛隊群に編入された[2]

1966年(昭和41年)7月16日、第5護衛隊が廃止となり、「あさかぜ」は佐世保地方隊、「はたかぜ」は舞鶴地方隊に編入され第一線を退き、1969年10月15日に両艦とも除籍・返還された[1]

除籍返還後は揃って台湾海軍に引き渡された。「あさかぜ」は部品取りに用いられ、1971年、海戦映画のロケに使われて沈没した。一方、「はたかぜ」は座礁した同型駆逐艦「咸陽」(旧ロッドマン、USS Rodman)の艦名を引き継いで再就役し、1974年まで運用されていた[1]


注釈

  1. ^ a b 警備隊時代の甲型警備船(DD)は、海上自衛隊への改編に伴って甲型警備艦(DD)と改称され、昭和35年度の艦種分類改訂以降は護衛艦(DD)と称されるようになった[3]
  2. ^ 国産護衛艦に限れば、「あまつかぜ」の33ノットが最速である。

出典

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m 阿部 2000, pp. 34–35.
  2. ^ a b c d e f g 海人社 2012.
  3. ^ a b c 阿部 2000, pp. 167–173.
  4. ^ 香田 2015, pp. 12–23.
  5. ^ 香田 2015, pp. 24–35.
  6. ^ a b c 吉原 2000.
  7. ^ a b 小林 2000.
  8. ^ 阿部 1995.
  9. ^ a b 高須 2000.
  10. ^ 中名生 2004.


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