ダブルバーレル質問とは? わかりやすく解説

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ダブルバーレル質問

読み方:ダブルバーレルしつもん

社会調査などにおける質問紙において、回答者価値判断問われるような要素複数包含している質問意味する語。回答者がある要素には肯定的で、別の要素には否定的であった場合選択困難になり、結果不正確になることにつながる。質問がダブルバーレル質問になることを回避するためには、質問文を分ける、論点整理するなどの手段が挙げられる。しかし、要素中に常識的なものや基礎的なものがある場合など、常にダブルバーレル質問が不適切というわけではないこともあると言われる

ダブルバーレル質問

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/03/05 20:34 UTC 版)

ダブルバーレル質問(ダブルバーレルしつもん、英語: double-barreled question[1])は、非形式的誤謬のひとつ。単に、ダブルバーレル[2]ダブルバレル[3]ダブル・バーレル[4]ダブル・バレル[5]ともいい、さらに、ダブルバーレル式質問[6]ダブルバレル質問[7]ダブルバーレル項目[8]、また、二連発質問ともいう[9]。ひとつではなく複数の問題について言及した質問を発しながら、ひとつだけの回答を求めることを指す[6][10][11][12][13]。このような質問に対し、回答者はふたつの問いの一方にしか回答することができず、どちらに答えたのかを明示することもできないため、質問に対する回答者の態度を正確に計測することができない場合がある[14]


  1. ^ 英語では、「double-direct question」という場合もある。:Terry J. Fadem, The Art of Asking: Ask Better Questions, Get Better Answers, FT Press, 2008, ISBN 0-13-714424-5, Google Print, p.188
  2. ^ a b 1-2 調査票の作成 1-2-2 質問文”. 甲南大学文学部社会学科. 2019年9月2日閲覧。
  3. ^ ダブルバレルを避ける”. ジャストシステム (2013年7月12日). 2019年9月2日閲覧。
  4. ^ 髙本真寛、相川充「行使意図を明確にしたコーピング尺度の開発と妥当性の検討」『心理学研究』第83巻第2号、日本心理学会、2012年、108頁。  NAID 40019313331 NAID 130003306034
  5. ^ 森俊太. “調査分析・企画手法 2年 前期 社会調査法”. 静岡文化芸術大学. 2019年9月2日閲覧。
  6. ^ a b c アンケート用語集 ダブルバーレル式質問(だぶるばーれるしきしつもん)とは”. アンケートQ/ルウム. 2019年9月2日閲覧。
  7. ^ a b c 浅野晃 (2015年3月11日). “統計調査(アンケート)の質問に"だまされない"ために”. 2019年9月2日閲覧。
  8. ^ a b 「自分らしくある感覚(本来感)に関わる日常生活習慣・活動と対人関係性の検討」『健康心理学研究』第19巻第2号、日本健康心理学会、2006年、42頁“本研究は仮説検証というよりも探索的資料収集を目的としている。そのため、項目の一義性よりも網羅性を優先し、あえてダブルバーレル項目を用いている。” 
  9. ^ a b c ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典『ダブルバレル質問』 - コトバンク
  10. ^ a b c Response bias Archived 2010-02-13 at the Wayback Machine.. SuperSurvey, Ipathia Inc.
  11. ^ a b c Earl R. Babbie, Lucia Benaquisto, Fundamentals of Social Research, Cengage Learning, 2009, Google Print, p.251
  12. ^ a b c d e Alan Bryman, Emma Bell, Business research methods, Oxford University Press, 2007, ISBN 0-19-928498-9, Google Print, p.267-268
  13. ^ a b c d e 田原 (2018年2月9日). “アンケート調査における良くない質問(1) ~絶対にやってはいけないダブルバーレルとは?~”. コラバド/サーベイリサーチセンター. 2019年9月2日閲覧。
  14. ^ a b c Ranjit Kumar, Research methodology: a step-by-step guide for beginners, SAGE, 2005, ISBN 1-4129-1194-X, Google Print, p.136-137
  15. ^ Questionnaire double barrel ♫”. ピカルディ・バード (Picardy 3rd. Ltd.). 2019年9月2日閲覧。
  16. ^ Earl R. Babbie, The Practice of Social Research, Cengage Learning, 2009, ISBN 0-495-59841-0, Google Print, p. 258
  17. ^ "compound question, definition". Legal-dictionary.thefreedictionary.com. http://legal-dictionary.thefreedictionary.com/compound+question. Retrieved 2010-02-03.
  18. ^ Charles Gibbons, A Student's Guide to Trial Objections (2015), p. 37.
  19. ^ Roger Park, David P. Leonard, Steven H. Goldberg, Evidence Law: A Student's Guide to the Law of Evidence as Applied in American Trials (2011), pp. 80–81.
  20. ^ a b c Tamarah Haet, Nancy Yuenger, California Trial Objections 2015 (2015), §8, "Question Is Compound", pp. 113–114.
  21. ^ Thomas A. Mauet, Trials: Strategy, Skills, and the New Power of Persuasion (2005), p. 553.


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