選択嵌合
エンジンのクランクシャフトなどの軸受け(普通はハウジングブロックで薄い軸受けメタルを抱いている)は、一般的に滑り軸受けが使われている。軸と軸受けの間には油膜を形成するために軸受け隙間が必要で、さらに振れや焼き付きを防ぐために、この隙間には一定の範囲(公差)が設定されている。しかし、この公差の幅が狭いので、軸と軸受けの各加工精度をいっぱいに上げても、組み合わせによっては公差を外れてしまうことがある。そこで、軸径が小さめの場合には数種の軸受けメタルから厚めのものを選んで、隙間公差の範囲に入れている。これが選択嵌合(組み付け)である。軸受けメタルを細かいランクに分けて使用することを、肉厚嵌合ともいう。
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