オーシャンパウト
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| オーシャンパウト | ||||||||||||||||||||||||||||||
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ウッズホール科学水族館Woods Hole Science Aquariumのオーシャンパウト
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| 分類 | ||||||||||||||||||||||||||||||
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| 学名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
| Zoarces americanus (Bloch & Schneider, 1801) |
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| シノニム | ||||||||||||||||||||||||||||||
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| 英名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
| Ocean pout |
オーシャンパウト(学名:Zoarces americanus、英: ocean pout)は、ゲンゲ科に属する海水魚の一種である。北西大西洋沿岸、すなわちニューイングランドからカナダ東部にかけて分布し、冷たい海域に生息する底生魚である。血液中に不凍タンパク質(antifreeze protein)を含み、氷点下に近い環境でも生存できる。
分類
本種は1801年にドイツの博物学者マルクス・エリエゼル・ブロッホとヨハン・ゴットロープ・テアエヌス・シュナイダーによって記載され、タイプ産地は「アメリカ沿岸」とされている[1]。
オーシャンパウトはゲンゲ科(Zoarcidae)のうち、ゲンゲ亜科(Zoarcinae)に属するナガガジ属(Zoarces)の一種である。ナガガジ属は現生6種を含み、ヨーロッパゲンゲ(Z. viviparus)などが知られている。ゲンゲ亜科はゲンゲ科の4つの亜科のうちの1つであり、寒冷な北半球の沿岸域や深海域から多くの種が知られる[2]。
形態
オーシャンパウトは細長くウナギ状の体形を持ち、前方はやや扁平で、尾部に向かって細くなる。口は大きく、唇は厚く肉質で、上唇が下唇よりも前に突出する。体色は黄褐色から灰緑色まで変化し、体側には十字状の暗色斑が連なる。眼の後方から鰓蓋の縁にかけて暗褐色の線が走る[3]。
背鰭は体の大部分を覆うほど長いが尾鰭とは連続せず、臀鰭は尾鰭と連続している。歯は円錐状で頑丈。体長は最大で約110センチメートルに達し、ゲンゲ科の中でも最大種とされる[4]。
分布と生息環境
本種は北西大西洋に分布し、北はラブラドールから南はデラウェア州まで生息する。主に砂泥底を好むが、岩礁域にも現れることがある[5]。水深0〜約400メートルの範囲に生息し、氷点下に近い環境でも活動が可能である。
生態
オーシャンパウトは肉食性であり、二枚貝、ウニ、クモヒトデ、カニ、多毛類、および小魚などを捕食する。メイン湾の個体群では季節的な回遊が見られ、夏季には沖合の深場に移動し、冬季には沿岸に戻る。9月から10月にかけて繁殖期を迎え、雌は岩礁域でゼラチン状の卵塊を産み、孵化までの2〜3か月間、卵を保護する。
不凍タンパク質
本種の血液には不凍タンパク質(Antifreeze Protein, AFP)が含まれており、氷点下環境での氷結を防ぐ働きを持つ。AFP遺伝子はオーシャンパウトの寒冷適応の主要因と考えられ、後に他生物への遺伝子導入やバイオテクノロジー応用研究にも利用された。
遺伝子組換えへの応用
オーシャンパウトのAFP遺伝子プロモーター領域は、マスノスケ(Oncorhynchus tshawytscha)由来の成長ホルモン遺伝子(GH)と組み合わせて、タイセイヨウサケ(Salmo salar)への遺伝子組換えに用いられている。この構成(opAFP-GHc2)により、サケは季節や水温に関わらず成長ホルモンを発現し、通常の約3分の2の期間で出荷サイズに達するアクアドバンテージ・サーモンが開発された[6][7]。
また、ユニリーバ社はこのAFP遺伝子をもとに、遺伝子組換え酵母で生産したAFPをアイスクリームに添加する研究を行い、氷結晶の形成を抑えて低脂肪でも滑らかな食感を保つ技術を開発している[8]。
人間との関わり
オーシャンパウト自体は一般的な食用魚ではないが、寒冷耐性の研究や不凍タンパク質の発見において重要なモデル生物とされている。また、食品・医薬品・冷凍保存などの分野において、応用研究が進められている。
出典
- ^ “Catalogue of Fishes – Genus *Zoarces*”. California Academy of Sciences. 2022年11月22日閲覧。
- ^ Anderson , M. E.; V. V . Fedorov (2004). “Family Zoarcidae Swainson 1839 — eelpouts”. California Academy of Sciences Annotated Checklists of Fishes 34.
- ^ “Ocean pout”. NOAA. 2022年11月22日閲覧。
- ^ Froese, Rainer and Pauly, Daniel, eds. (2022). "Zoarces americanus" in FishBase. June 2022 version.
- ^ “Ocean Pout (Macrozoarces americanus)”. Maine Department of Marine Resources. 2022年11月22日閲覧。
- ^ Gorman, James (2002年9月22日). “Dumb and Dumber: Here's a Fish Story With Legs”. The New York Times 2007年11月20日閲覧。
- ^ Burke, Monte (2001年2月19日). “Cannery Roe”. Forbes.com. オリジナルの2002年3月8日時点におけるアーカイブ。 2007年11月20日閲覧。
- ^ Moskin, Julia (2006年7月26日). “Can a bit of Arctic pep up ice cream?”. The New York Times 2013年2月23日閲覧。
関連項目
外部リンク
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