SARS-CoV-2の校正酵素
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/18 11:53 UTC 版)
「校正 (生物学)」の記事における「SARS-CoV-2の校正酵素」の解説
SARSコロナウイルス2(SARS-CoV-2)は、COVID-19のパンデミックの原因となったウイルスである。SARS-CoV-2 RNAウイルスのゲノムには、ウイルスの生活環に不可欠なゲノムの複製と転写を行う多サブユニット型タンパク質装置である複製・転写複合体がコードされている。コロナウイルスのゲノムにコードされているタンパク質の1つに非構造タンパク質nsp14があり、これは3’ → 5’エキソリボヌクレアーゼ活性を持つ。このタンパク質は、nsp10-nsp14タンパク質複合体として存在し、ウイルスの生活環において重要な活性であるRNA合成を校正することによって複製の正確性を高めている。さらに、nsp14の校正型エキソリボヌクレアーゼ活性は、感染時に行われる遺伝的組み換えの維持にも必要である。
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