Pushkarとは? わかりやすく解説

プシュカル【Pushkar】

読み方:ぷしゅかる

インド北西部ラジャスタン州の町。アジメール北西郊に位置し、プシュカル湖に面するヒンズー教聖地として知られ400ものヒンズー教寺院があり、湖畔には50上の沐浴場が集まる。


プシュカル

(Pushkar から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/13 02:33 UTC 版)

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プシュカル

पुष्कर
都市
プシュカルの街を見下ろす
愛称: 
聖地の王様プシュカル तीर्थराज पुष्कर
プシュカル
インドラジャスターン州内のロケーション
北緯26度30分 東経74度33分 / 北緯26.5度 東経74.55度 / 26.5; 74.55座標: 北緯26度30分 東経74度33分 / 北緯26.5度 東経74.55度 / 26.5; 74.55
 インド
インドの地方行政区画 ラージャスターン州
インドの県の一覧 アジュメール県
標高
510m
人口
(2001)
 • 合計 14,789人
Languages
 • Official ヒンディー語
等時帯 UTC+5:30 (インド標準時)

プシュカル(ヒンディー語: पुष्कर)はインドラジャスターン州アジュメール県にある街である。アジュメールの北西14キロ、標高平均510メートルに位置し、敬虔なヒンドゥー教徒にとっての5大巡礼地のひとつとなっている。プシュカルはティルサ・ラージ(Tirth Raj)、「巡礼地の王様」と呼ばれ[1]、近年外国人旅行者の目的地としても人気が高まっている[2]

また、プシュカルはインドに存在する最も古い街のひとつでもある。プシュカル湖英語版の湖畔に拡がるこの街がいつできたのかはわかっていないが、神話ではブラフマーがこの街の誕生に関わっていると語られる。一方でプシュカルには多くの寺院があるが、ほとんどはそれほど古いものではない。この地域は12世紀から始まるムスリム・コンクエスト英語版の影響を受けており、その際に多くのヒンドゥー寺院が破壊されたためである[3]。この時に破壊された寺院は後に再建されている。プシュカルで最も有名な寺院はブラフマー寺院英語版であり、14世紀に建てられたものである。プシュカルの他にはブラフマーを祀る寺院は数えるほどしかない。その理由に関しては神話の項を参照。

プシュカルは毎年11月に開催されるラクダ祭り英語版でも有名である。

語源

「プシュカル」はサンスクリット語で「青いの花」を意味する[4][2]。神話では、神々が蓮の花を咥えた白鳥を放ち、白鳥が蓮を落とした場所をブラフマー神がヤグナ英語版(供儀)を行う場所と決めた。この蓮の花が落ちた場所がプシュカルと呼ばれるようになった。このエピソードにはいくつかバラエティがある。さらには語源に関しては他にも諸説存在する。

神話

プシュカルの湖、プシュカルの街に関してはいくつかの神話に触れられている。

妻であるサティが死んだときに、シヴァ神の流した涙が2つの池を作った。ひとつはパキスタンチャクワル県英語版コア・サイダンシャー英語版の近くにあるカタス・ラージ寺院の池であり、もう一つがプシュカルの湖である。

ある時ブラフマーが大ヤグナを行う場所を探していると、誂え向きのこの地を見つけた[5]。しかしこの地は長いこと悪魔ヴァシュラナシュ(Vajranash、あるいはヴァジュラナーバ)に苦しめられている場所であり、そのことを知ったブラフマーは蓮の花の上に立ちマントラを唱え、ヴァシュラナシュを退治した[5]。その際に3枚の花びらが落ち、花びらが落ちた3カ所は後にジャイシュタ(Jyaistha)、マディヤ(Madhya)、カニスタ・プシュカル(Kanistha Pushkar)として知られるようになった[5]。その後にブラフマーはこの地を悪魔から守るためにヤグナを行った[5]。その際にブラフマーの妻であるサヴィトリがアフチ(ahuti、供え物)を捧げる必要があったが折り悪くその場に居なかったため、代わりにグジャール族英語版の少女ガヤトリ英語版がブラフマーと結婚し、ヤグナに参加した[5]。ブラフマーの第一夫人であるサヴィトリはこのことに激怒[6]。彼女は、ブラフマーはプシュカル以外では崇拝されなくなるという呪いをかけた[7][8][6]。ブラフマー寺院では現在でもグジャール族のコミュニティから僧侶を出しており、彼らはボパス(Bhopas)という呼び名で知られている[8]

プシュカル湖英語版、パノラマビュー。

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ Students’ Academy & unknown, p. 72.
  2. ^ a b Lochtefeld 2002, p. 539.
  3. ^ "Al-Hind: The Slavic Kings and the Islamic conquest, 11th-13th centuries", Page. 326
  4. ^ A. Kalyanaraman. Aryatarangini, the saga of the Indo-Aryans, Volume 2. Asia Pub. House, 1970. p. 551 
  5. ^ a b c d e Katariya 2012, p. 5.
  6. ^ a b Katariya 2012, p. 6.
  7. ^ Pilgrim Places of India. Prabhat Prakashan. p. 30. ISBN 8187100419, ISBN 978-81-87100-41-6. https://books.google.com/books?id=tygzN5FvSKgC&pg=PA30&dq 
  8. ^ a b Social science probings, Volume 10. People's Pub. House. (1993). p. 49 

参考文献

  • Lochtefeld, James G (2002), The Illustrated Encyclopedia of Hinduism: N-Z, The Rosen Publishing Group, ISBN 9780823931804 
  • Students’ Academy (unknown), Rajasthan-The Largest State of India, Lulu.com, ISBN 9781458306982 
  • Katariya, Adesh (2012), The Glorious History of Kushana Empire: Kushana Gurjar History, Adesh Katariya 

関連項目

外部リンク

Chisholm, Hugh, ed. (1911). "Pushkar" . Encyclopædia Britannica (英語). 22 (11th ed.). Cambridge University Press.



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