Personal_Communications_Serviceとは? わかりやすく解説

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Personal Communications Service

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/10/25 06:22 UTC 版)

Personal Communications Service (PCS) は、アメリカ合衆国カナダデジタル携帯電話サービスに用いられている1900MHz周波数帯である。

概要

上り帯域はPHSDECTの、下り帯域はIMT-20002GHz帯の上り帯域の周波数にほぼ等しい。北米における携帯電話用周波数は、2006年に、AWS1(上り1700MHz/下り2100MHz)が携帯電話用に割り当てられるまでは、長らく、PCSバンドとセルラーバンドおよび、ほぼネクステル専用であったSMR[1]のみが、携帯電話用の周波数であった。歴史的な経緯から、アナログ携帯電話のAMPSは、セルラーバンドのみのサービスであった。

米国での歴史

1993年連邦通信委員会(FCC)とカナダ産業省(Industry Canada)は、元々の携帯電話用の周波数帯であるセルラーバンドの824 - 849 MHz(上り)、869 - 894MHz(下り)が過密になってきたことから、新たに1850 - 1910 MHz(上り)、1930 - 1990MHz(下り)の帯域を携帯電話用に割り当てた。

この新たに設けられたPCSバンドのライセンスは、1994年から、数次に渡って、FCCによってオークション形式で、事業者に落札された。[2]

北米向けデュアルバンドGSM端末はセルラーバンドとPCSバンドの両方を使用することができたが、それはアジアヨーロッパで使用されている元々GSMで定義されている周波数との互換性はなかった。しかし、アメリカのGSMオペレーターが提供する携帯電話機の一部は、GSM定義の周波数にも対応しており(使える周波数帯の数から「3バンド(tri-band)」「4バンド(quad-band)」とも呼ばれる)、北米とアジア・EU圏の両方で使うことができる。PCSバンドのGSMは、"GSM-1900"と呼ぶことがある。

PCSネットワークに対応した最初の会社はスプリントのボルチモア-ワシントン大都市圏のGSM-1900ネットワークであった。スプリントはその後程なくして、通信方式をCDMA方式に変え、GSMネットワークはOmnipointに売却された[3]。この頃には、PCSはアメリカの大部分の地域で使用されるようになっていた。Sprint PCS(現在のスプリント)とボイスストリーム(現在のT-Mobile US)は、比較的早い段階で、全国規模のデジタル携帯電話ネットワークをPCSバンドで構築しサービスを開始した。今日でも、この周波数は、2G、3Gおよび4Gの携帯電話サービスに使用されている。

CDMAネットワークではBand Class 1、UMTS/LTEネットワークではband 2(拡張されたされたGブロックを含めた帯域については、band 25)。

米国での現状

2004年のネクステルのSMRの移動・圧縮を伴う800MHz帯の再編にともない、ネクステルには、1910MHz-1915MHz(上り)、1990MHz-1995MHz(下り)が代償として、ほぼ全国的に割り当てられた。この領域は、1990年代に割り当てられた既存のA-Fブロックに隣接しているので、Gブロックと呼ばれている。Gブロックは、ネクステルを吸収合併したスプリント・ネクステルの2012年からのLTE(band 25)展開に使用された。

2013年9月13日に、FCCは、このGブロックの隣の帯域をHブロック(上り、下り、それぞれ5MHz)として、2014年1月14日にオークション96を行うと発表した。[4]

現在、スプリントのLTEの展開は、主に、Gブロックで行われているが、これは、5MHz x 5MHzで、容量及び速度の点で、競合他社に対してハンディキャップがあるが、Hブロックを獲得すると、GとHを合わせて、10MHz x 10MHzでの展開が可能になるので、スプリントは、Hブロック・オークションのもっとも確実な入札者と予想されていた。しかし、2013年11月に、Sprint CFOが、投資家向け会合にて、明らかにしたところでは、Sprintは、他の手段による帯域確保を考慮して、2014年1月に予定されているHブロックのオークションには、参加しないという決定をしたとのことである。[5]

関連項目

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ セルラーバンドとは別の800MHzの帯域。
  2. ^ セルラーバンドが設けられた当時は、商業性が疑わしく、オークションによる割り当ては行われなかった。
  3. ^ Omnipoint Communicationsは、2000年に、ボイスストリームに買収された。
  4. ^ AUCTION OF H BLOCK LICENSES IN THE 1915-1920 MHz and 1995-2000 MHz BANDS SCHEDULED FOR JANUARY 14, 2014”. FCC (2013年9月13日). 2013年9月18日閲覧。
  5. ^ Phil Goldstein (2013年11月13日). “Sprint abandons pursuit of H Block spectrum”. FierceWireless. 2013年11月20日閲覧。

外部リンク




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