PI3K経路によるシグナル伝達
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/09 14:36 UTC 版)
「制限点」の記事における「PI3K経路によるシグナル伝達」の解説
他のSH2ドメイン含有タンパク質p85は活性化されたRTKに結合してPI3Kをリクルートし、PI3Kはリン脂質PIP2をPIP3へリン酸化しAktのリクルートを行う。Aktは増殖や生存の促進機能に加えて、GSK3β(英語版)を阻害してGSK3βを介したリン酸化とその後のサイクリンD1の分解を防ぐ。さらに、AktはmTORを介したサイクリンD1の翻訳の促進、CDK阻害因子(英語版)(CKI)であるp27Kip1とp21Cip1のリン酸化(それぞれ核移行の阻害と安定性の低下を引き起こす)、p27の発現を調節する転写因子FOXO4(英語版)のリン酸化による不活性化によってG1/S期の移行を調節する。こうしたサイクリンD1の安定化とCKIの不安定化はG1期、G1/S期サイクリン-CDKの活性を補助する。
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