Nisemonogatariとは? わかりやすく解説

仁勢物語

(Nisemonogatari から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/31 23:08 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動

仁勢物語(にせものがたり)は、寛永17年(1640年)頃に成立した日本仮名草子柳亭種彦『好色本目録』では烏丸光広作と伝わるが、現在では否定されている[1]。大本、上下2冊[1]

概要

作者を烏丸光広とする説は、光広逝去が寛永15年であるため、明白な誤伝である[2]

「仁勢」は「似せ」の意味で[2]、『伊勢物語』流布本の全125段を忠実にもじり、王朝文学の雅を当世の俗に置き換えることで、読者に笑いをもたらす擬物語(パロディ)である[1]。近世初期、『伊勢物語』のパロディは数多く出版されたが、本書が最も古く、最も原書に忠実なパロディと位置づけられる[2]。なお、片桐洋一の研究によって、本書が寛永6年版『伊勢物語』に基づくことが明らかになっている[1]

枕草子』をもじった『尤草紙』や『犬枕』、『徒然草』をもじった『犬つれづれ』など、江戸時代前期には本書のような擬古典物が多く出版された[3]

脚注

  1. ^ a b c d 岡本勝雲英末雄編 『新版 近世文学研究事典』 おうふう、2006年2月、16頁。 
  2. ^ a b c 前田金五郎,森田武校注 『仮名草子集』 岩波書店、1965年5月、17頁。 
  3. ^ 日本国語大辞典. “仁勢物語とは” (日本語). コトバンク. 2020年11月16日閲覧。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「Nisemonogatari」の関連用語

Nisemonogatariのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



Nisemonogatariのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの仁勢物語 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS