NBS-1_(航空機)とは? わかりやすく解説

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NBS-1 (航空機)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/08 01:50 UTC 版)

マーチン NBS-1

マーチン NBS-1英語: Martin NBS-1)は、アメリカ合衆国で開発された短距離夜間爆撃機[3]。初期発注の時点ではMB-2と呼ばれていた[1][3]

概要

マーチン MB-1英語版爆撃機の改良型として、1920年6月にグレン・L・マーティン・カンパニーに発注された機体で、当初はMB-2の名称がつけられていた[3]。初飛行は同年9月3日である[2]。マーチン社では初期の20機のみが製造され、その後は陸軍が設計を購入し、カーチス(50機)、ロウ・ウィラード・アンド・ファウラー(35機)、エアロマリン(25機)で製造が行われた[1]。同時に、機体名がNBS-1(NBSは短距離夜間爆撃機の意)に変更されている[1][注釈 1]

エンジンはMB-1と同じくリバティ12Aを採用し、木製羽布張り構造などの特徴を受け継いでいる[1]。機体前後に7.62mm連装機関銃、下部ハッチに単装機関銃を備えており、当時としては重武装の機体であった[2]

アメリカで設計・大量生産された初の爆撃機であり、第一次世界大戦中にライセンス生産されたハンドレページ O/400カプロニ Ca.33英語版爆撃機の後継として、アメリカ陸軍航空部英語版に配備された[3][1]。主力双発爆撃機として8個飛行隊に配備され、沿岸防衛の中核として1929年まで使用されている[3][1]。有名な逸話として、ウィリアム・ミッチェルが1921年に行った、戦艦に対する爆撃実験に使用されたのが本機である[2]

なお、後継機として1920年代中ごろにエリアス社でXNBS-3、カーチス社でXNBS-4が試作されたものの、目立った優位性がなくどちらも不採用に終わっている[3]。最終的にはキーストン社のB-3によって代替された[1]

要目

  • 乗員:4名[3]
  • 全長:13.0 m[3]
  • 全幅:22.6 m[3]
  • 全高:4.47 m[3]
  • 速力:157.7 km/h[3]
  • 航続距離:644 km[3]
  • エンジン:リバティ12A 液冷V型12気筒(410馬力)×2基[3]
  • 重量:5,455 kg(全備)[3]
  • 武装:7.62mm機関銃×5、爆弾907kg[3]

脚注

注釈

  1. ^ 「アメリカ陸軍機事典1908-1945」では、1920年9月の1号機の試験時点でNBS-1の名称に変更されていたとしており[3]、「最新版 世界の軍用機図鑑」ではMB-2と夜間爆撃機型のNBS-1があるとしている[2]

出典

  1. ^ a b c d e f g h i j Martin MB-2 (NBS-1)”. 国立アメリカ空軍博物館. 2025年4月5日閲覧。
  2. ^ a b c d e 神奈川憲ほか『最新版 世界の軍用機図鑑』コスミック出版、2022年1月24日、117頁。ISBN 978-4-7747-4067-6 
  3. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q 野原茂『アメリカ陸軍機事典1908-1945』イカロス出版、2024年9月15日、19-20頁。 ISBN 978-4802214896 

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