NARCH(学校)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2010/11/16 05:47 UTC 版)
ナーチ(NARCH)とは、日本における大学群のひとつであり、通称・俗称である。これらには以下の大学が含まれ、名称は各校英字表記の頭文字に由来する。
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概要
大学受験や就職活動等に際して使われることがあるスラングである。この括りには何ら実態はなく、この学校群を単位とした特別な交流や集会なども存在しない。
首都圏の私立大学を対象とした学校群の通称・俗称とては他に、『明東駒専(めいとうこません)』、『大東亜帝国(だいとうあていこく)』などが知られる。また、大学受験生に対する広報を目的とする組織、東京12大学広報連絡協議会には、ナーチ5大学の全てが参加している。
歴史
大学受験に偏差値が用いられ始めた1960年代、『明東駒専』とともに登場した。それ以前にもナーチ5校は、『日青立法中(にっせいりっぽうちゅう)』などとして括られており、さらに語感のよい総称として、受験雑誌 『螢雪時代』(旺文社)の編集長が使い始めたのが最初だという。
背景
「ナーチ」登場以前、これら5大学が「日青立法中」として括られるようになっていた正確な経緯は不明である。ただし、俗説としては次のようなものが知られる。
- 東京都立日比谷高等学校の進路担当教員が、『東京六大学』(ナーチ5校のうち、法政大学、立教大学が含まれる)から、入試難易度が高いと考えられる東京大学、及び早稲田大学と慶應大学を除外、そこに、残った2大学と受験生学力の偏差値が近い3大学(青山学院大学と中央大学と日本大学)を追加した5大学として、進路指導に使用した
- 受験予備校・代々木ゼミナールが、私立大学の受験ブームにあわせて輪切りをした際にまとめ、受験指導に用いた
- 同・研数学館(両国予備校とする説もある)が、東京六大学に入っていない中央大学日本大学を含めた新たな大学群として考え出した
概要
- 1960年代、雑誌 『螢雪時代』の誌面には、「ナーチ」に早稲田大学と慶應義塾大学を加えた、『WKNARCH』という表記も見られる。
- 1970年代、国立大学が共通一次試験を導入したことに伴って私立大学の人気が上昇、『ナーチ』は、当時の私大人気を象徴する言葉のひとつでもあった。
- 同年代には、「ナーチ」に上智大学を含めた6大学として括り、 『JNARCH (ジェーナーチ)』、あるいは、『新東京六大学』などと呼ぶこともあった。
- 「日青立法中」に代わる「ナーチ」という用語が登場した頃、語順を変えた『チャーン(CHARN)』という用語もみられた。これは、旺文社以外の受験参考書での使用例であることから、「ナーチ」と提唱した『螢雪時代』(旺文社)に対抗して発生したことが推察される。
- 2000年年代後半、一部の受験予備校では、再び『日青立法中』を使用している。
- 2005年頃から、「ナーチ」5大学に学習院大学を含めた6校とし、『NARCHG』、ないし『GNARCH』と呼ぶ例がみられる
- 2010年、早慶ナーチの合同学園祭プロジェクトとして「いなキャン!」が発足した
関連項目
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