アニャーとは? わかりやすく解説

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アニャー

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/01/06 14:50 UTC 版)

ミャンマーにおけるアニャー

アニャー(Anyar、ビルマ語: အညာ)ないし乾燥地帯(かんそうちたい、英語: Dry Zone)とは、ミャンマー上ビルマの中央部、マグウェ地方域マンダレー地方域ザガイン地方域を中心とする地域のことである。ミャンマーにおける総人口のうち4分の1から3分の1が同地域に居住しており、およそ80%が農業に従事している[1][2][3]

アラカン山脈が季節風を遮るため、まばらかつ不定期にしか降雨しない半乾燥気候となっており、ミャンマーにおいてもっとも水の不足する地域である[1]森林破壊と肥沃度の低下、水や風による浸食を背景とする土壌劣化と砂漠化が進んでおり、ミャンマー国内においてもっとも食料供給が不安定な地域ともなっている[4]

地理

範囲

アニャーはマグウェ地方域マンダレー地方域ザガイン地方域にまたがる13県・53郡区から構成され、南北に250マイル (400 km)、東西に120マイル (190 km)に伸びる。その面積は、ミャンマー国土のおよそ1割にあたる19,539,494エーカー (79,073.53 km2)である。シュエボー県英語版およびカター県英語版を北限、シャン高原英語版を東限、アラカン山脈を西限、ピイ県英語版を南限とする[5]

自然地理

アニャーの地勢(マンダレー空港とその周辺、2013年)

アニャーの気候は半乾燥(semi-arid)から半湿潤(semi-humid)までさまざまである。降雨は他地域と比較して不定期かつまばらであり、南アジアモンスーン英語版による雨季にあたる期間にもしばしば雨の降らない期間が生じる[6]。これは、アニャーにおいては西のアラカン山脈、南のペグー丘陵英語版および東のシャン高原が雨蔭となり、季節風が遮られるためである[7][8]

アニャーは季節風の影響によって二季に分かれ、その平均降水量は28.44インチ (722 mm)である[7]。気温は3月から4月にもっとも高まり、最高気温はおおむね90 °F (32 °C)ほどとなる。気温がもっとも低くなるのは11月から2月にかけてであり、この時期の平均最低気温は50 °F (10 °C)ほどである[9]

アニャーには、エーヤワディー川とその支流であるチンドウィン川ムー川英語版をはじめとする、いくつかの河川が通る。雨季にはエーヤワディー川がしばしば氾濫するが、それ以外の時期には河床の砂地が見えていることもある[8]

人文地理

ザガインの農家(2017年)

ミャンマーにおける総人口のうち4分の1から3分の1が同地域に居住しており、およそ80%が農業に従事している[1][2][3]

同地域はミャンマーにおける農業の中心地であり、同国における耕作可能地域の3分の2を占める。アニャーは同国の穀物生産量の35%を占めるほか、畜産をはじめとするその他の農産業も営まれている[10]。同地域の主要な農産物としては、ゴマイネラッカセイキマメヒヨコマメモロコシなどがある[11]。ゴマ(89%)・ラッカセイ(69%)・ヒマワリ(70%)・綿花(95%)についてはミャンマーにおける生産量の大多数を占めている[12]。また、豆類の生産の中心地でもあり、キマメ(92%)・ヒヨコマメ(97%)、リョクトウ(52%)などを生産する。これらのほとんどはインドに輸出される[12]。タマネギをはじめとして、野菜も生産されている[12]

一方で、アニャーにおいては森林破壊と肥沃度の低下、水や風による浸食を背景とする土壌劣化と砂漠化が進んでおり、ミャンマー国内においてもっとも食料供給が不安定な地域ともなっている[4]

参考文献

  1. ^ a b c Improving access to water in Myanmar's Central Dry Zone” (英語). PreventionWeb (2018年11月6日). 2025年5月14日閲覧。
  2. ^ a b Running dry: A window into the Dry Zone of Myanmar” (英語). UNDP in Asia and the Pacific (2018年9月12日). 2025年5月14日閲覧。
  3. ^ a b The Dry Zone of Myanmar: A Strategic Resilience Assessment of Farming Communities”. Mercy Corps英語版 (2015年3月27日). 2023年4月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年1月7日閲覧。
  4. ^ a b Weine, N. N. O. (2013), Heshmati, G. Ali; Squires, Victor R., eds., “Review of Efforts to Combat Desertification and Arrest and Reverse Land Degradation in Myanmar” (英語), Combating Desertification in Asia, Africa and the Middle East: Proven practices (Dordrecht: Springer Netherlands): pp. 279–302, doi:10.1007/978-94-007-6652-5_14, ISBN 978-94-007-6652-5, https://link.springer.com/chapter/10.1007/978-94-007-6652-5_14 2025年5月20日閲覧。 
  5. ^ Location, Area and Land Use of Central Dry Zone of Myanmar” (英語). Dry Zone Greening Department (2019年12月13日). 2025年5月14日閲覧。
  6. ^ Dry Zone”. Myanmar Information Management Unit. 2023年3月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年1月7日閲覧。
  7. ^ a b Rainfall” (英語). Dry Zone Greening Department (2020年6月19日). 2025年5月14日閲覧。
  8. ^ a b Tun Tun (January 2000). Greening the Dry Zone of Myanmar. オリジナルのApril 21, 2023時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20230421061102/https://inis.iaea.org/collection/NCLCollectionStore/_Public/34/001/34001934.pdf 2024年1月7日閲覧。. 
  9. ^ Weather and Temperature” (英語). Dry Zone Greening Department (2020年6月19日). 2025年5月14日閲覧。
  10. ^ Greening the Dry Zone”. United Nations Development Programme (2015年6月5日). 2023年12月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年1月7日閲覧。
  11. ^ David Mather, Nilar Aung et al., 2018. Crop Production and Profitability in Myanmar’s Dry Zone. Feed the Future Innovation Lab for Food Security Policy Research Paper 102. East Lansing: Michigan State University
  12. ^ a b c Annex 2 Seeds, Crops and Livestock Development”. Food and Agriculture Organization of the United Nations. 2025年11月26日閲覧。



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