ASNOVAとは? わかりやすく解説

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ASNOVA

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/05 07:49 UTC 版)

株式会社ASNOVA
ASNOVA Co.,Ltd.
種類 株式会社
市場情報
東証グロース 9223
2023年12月25日上場
名証ネクスト 9223
2022年4月21日上場
本社所在地 日本
453-6126
愛知県名古屋市中村区平池町四丁目60番地の12
グローバルゲート26階
設立 2013年12月24日
(日本レンテクト株式会社)
業種 サービス業
法人番号 6210001015400
事業内容 足場レンタル事業
代表者 代表取締役社長 上田桂司
資本金 2億4700万円
発行済株式総数 12,438,400株
(2025年3月末現在)[1]
売上高 42億6633万5000円
(2025年3月期)[1]
営業利益 4876万9000円
(2025年3月期)[1]
経常利益 4554万円
(2025年3月期)[1]
純利益 ▲2476万5000円
(2025年3月期)[1]
純資産 29億7907万1000円
(2025年3月31日現在)[1]
総資産 129億5893万9000円
(2025年3月31日現在)[1]
従業員数 152人(2025年3月末時点)
決算期 3月31日
会計監査人 有限責任監査法人トーマツ
主要株主 一般社団法人ニチレン 41.26%
上田桂司 31.97%
(2025年3月31日現在)[1]
主要子会社 ASNOVA VIETNAM Co.,Ltd.
Qool Enviro Pte.Ltd.
外部リンク https://www.asnova.co.jp/
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株式会社ASNOVA(アスノバ、ASNOVA Co.,Ltd.)は、愛知県名古屋市に本社を置き、主に建設工事用足場のレンタル・販売事業を展開している日本の企業。

概要

株式会社ASNOVA(アスノバ)は、建設現場やイベントなどで使用される仮設足場「くさび式足場」のレンタルを主力事業とする日本の事業である[2]。2013年12月に福井県敦賀市で「日本レンテクト株式会社」として設立され[1]、後に現社名へ変更された。建設現場の安全性と工程管理の質を高める足場機材を、全国の自社拠点およびパートナー拠点を通じて提供している[3][4]。海外展開にも積極的でベトナムに現地法人を設立しているほか、シンガポールでは仮設トイレレンタル企業「Qool Enviro」をグループ化し、循環型ビジネスモデルを軸とした事業拡大を進めている[2]

事業・サービス内容

仮設機材「くさび式足場」のレンタル・販売を中心に、国内外で複数の事業を展開している。

足場レンタル事業

戸建て住宅や中低層マンション向けに広く使用されている「くさび式足場」を中心とした仮設機材のレンタルサービスを展開しており、全国の中小規模の足場施工業者を主な取引先としている[2]。足場施工業者の間では、仮設機材の保有に伴う在庫負担や、工事の繁忙期と閑散期による機材使用量の変動が課題となっており、必要に応じて柔軟に資材を調達できるレンタルサービスの需要が高まっているとされる。こうした背景のもと、同社の取引先数も増加傾向にある。 2022年10月には、ベトナムに現地法人「ASNOVA VIETNAM Co., Ltd.」を設立し、また日本国内では、パートナー企業と連携して広域にサービスを提供する仕組み「ASNOVA STATION」を展開している[1][5]

・足場レンタル

建設現場やイベント会場に向けた仮設足場のレンタルを主力事業とし、主に住宅建築や非住宅建築(工場オフィス・商業施設など)[6]、改修工事などで利用されている。自社運営の拠点で足場機材の保管・整備を行い、施工はASNOVAではなく、足場工事業者が行っている[1][2]

・ASNOVA STATION

地方エリアにおける足場ニーズに対応するため、パートナー企業と協業して展開する協業型レンタル拠点。ASNOVAが機材やノウハウを提供し、地域の企業が拠点を運営するモデルで、2022年より全国で展開を開始。低リスクで開業可能な仕組みにより、足場供給網の地域分散と循環型ビジネスの推進を図っている[7]

・ASNOVA倶楽部

2025年7月より、足場施工業者向けの月額制会員プラットフォーム「ASNOVA倶楽部」を開始した。会員はポイント還元や割引クーポン、建設業者とのマッチング、カスタマイズ可能な紹介ページなどの特典を利用できる。同サービスは業界特化型の支援策として紹介され、9月末までに会員数を現状比で約2倍の100社程度に拡大する計画である[8]

足場販売事業

・ASNOVA市場

足場機材のオンライン販売プラットフォーム「ASNOVA市場(いちば)」を運営。新品および中古足場の販売を行っており、事業者が必要な資材を効率的に調達できる環境を提供している。資材の再流通促進により、業界全体の資源活用効率向上にも寄与している[1]

海外事業

・ASNOVA VIETNAM Co., Ltd.

ベトナム現地法人を通じて、東南アジア市場における足場レンタルおよび関連ビジネスの展開を図っている。現地建設市場に対応した機材提供および技術支援により、日本で培ったノウハウの国際展開を進めている[9]

・Qool Enviro Pte.Ltd.

2025年4月にグループ化したシンガポール仮設トイレレンタル会社。建設現場やイベント向けの仮設トイレの提供に加え、清掃・廃棄物処理などの付帯サービス、さらに手洗い場やシャワーなどのポータブルタイプの衛生設備を含むトータルソリューションを展開[10]

沿革

  • 2013年
  • 2014年
  • 2017年
    • 5月 - 本店所在地を愛知県名古屋市中村区に移転[1]
  • 2019年
    • 12月 - 商号を日本レンテクト株式会社から株式会社ASNOVAに変更[1]
  • 2022年
    • 3月 - パーパス「カセツの力で、社会に明日の場を創りだす。」およびスローガン「明日の場という未来へ。」を策定[11]
    • 3月 - 採用・事業理解促進を目的としたオウンドメディアを開設[11][12]
    • 4月 - 名古屋証券取引所ネクスト市場へ上場(証券コード:9223)[13][14]
    • 10月 - ベトナム現地法人としてASNOVA VIETNAM Co.,Ltd.を設立[9][15]
    • 10月 - パートナー型拠点展開事業「ASNOVA STATION」を開始[7]
  • 2023年
    • 5月 - 足場販売ECサイトであるASNOVA市場を開設[16]
    • 12月 - 東京証券取引所グロース市場へ上場(証券コード:9223)[17]
  • 2024年
    • 10月 - 企業YouTubeチャンネル「あすのばチャンネル」を開設
  • 2025年
    • 4月 - シンガポールの仮設トイレレンタル企業「Qool Enviro Pte.Ltd.」の全株式を取得し、完全子会社[10]
    • 7月 - 足場施工業者向けの会員制サービス「ASNOVA倶楽部」の提供を開始[18]

社名由来

2019年12月にASNOVA(アスノバ)に社名を変更。「明日の新たな価値を生み出す場所」を創造したいとの思いが込められている[14]

企業理念

パーパス

カセツの力で、社会に明日の場を創りだす。
株式会社ASNOVAは、2022年3月に企業の存在意義を示すパーパスとして、「カセツの力で、社会に明日の場を創りだす。」を策定した。
この「カセツ」とは、「仮説」と「仮設」の二つの意味を持ち、仮説を立ててそれを仮設で検証するというサイクルを通じて、お客様や社会の課題解決に取り組む姿勢を表している。
また、「明日の場」は、ASNOVAの社名の由来でもある「明日の新たな価値を生み出す場所」を意味し、同社が新たな領域への挑戦を続け、社会に意義のある価値を創出することを目指す想いを込めている。 同社はパーパスを経営の指針とし、これを軸に既存事業や新規事業に挑戦している[19]

事業所

日本国内に営業所5拠点、機材センター39拠点(直営機材センター23拠点・パートナー機材センター16拠点)を展開しており、詳細は公式サイトの拠点に掲載されている。

グループ会社

ASNOVA VIETNAM Co., Ltd.[9]
Qool Enviro Pte.Ltd.[10]

脚注

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q 2025年3月期有価証券報告書ASNOVA
  2. ^ a b c d 上場企業分析 建築用足場関連事業のアスノバ 足場レンタル事業が堅調 売上高100億円へ、積極投資継続 来期、新規事業創出で飛躍へ中部経済新聞2025年1月14日
  3. ^ ASNOVAの上田社長「足場レンタル拠点、出店加速」日本経済新聞 2022年4月21日
  4. ^ "高需要で独壇場"の足場レンタル企業は何がすごいのか会社四季報ONLINE 2023年1月16日
  5. ^ ASNOVAの上田社長「建設用足場のレンタル需要強い」日本経済新聞2022年4月13日
  6. ^ 【現場からアートやオフィスに広がるくさび式足場】ASNOVA・上田桂司社長建設通信新聞2024年5月8日
  7. ^ a b 全国各地で増加する「足場」需要、なぜ? 拠点数トップの機材レンタル企業が向き合う社会課題シクチョーソン2024年10月7日
  8. ^ 足場レンタルのアスノバ 施工会社支援へ会員サービス 業界特化でマッチングも中部経済新聞2025年7月16日
  9. ^ a b c 海外初、東南アジア初!なぜ選ばれたベトナム?ACCESS ONLINE2023年4月25日
  10. ^ a b c 名古屋・建設足場アスノバ、シンガポール社を20億円で買収日本経済新聞2025年3月17日
  11. ^ a b 足場レンタルで成長「株式会社ASNOVA」の若手を後押しする人事制度とはミライのお仕事2025年8月4日閲覧
  12. ^ 投資家、求職者、足場への無関心層など 各ステークホルダーに記事を届ける工夫とは宣伝会議2024年4月25日
  13. ^ ASNOVAの上田社長「足場レンタル拠点、出店加速」日本経済新聞2022年4月21日
  14. ^ a b ASNOVAが「ネクスト市場」新規上場リフォーム産業新聞2022年6月20日
  15. ^ 足場レンタルのASNOVA、ベトナム子会社を設立VIETJO2022年10月6日
  16. ^ 仮設機材総合サイト[ASNOVA市場開設のお知らせ]株式会社ASNOVA2025年5月8日
  17. ^ 東京証券取引所グロース市場への上場承認に関するお知らせ ASNOVA 2023年12月5日
  18. ^ 足場レンタルのアスノバ 施工会社支援へ会員サービス 業界特化でマッチングも中部経済新聞2025年7月16日
  19. ^ コーポレートロゴ刷新のお知らせ株式会社ASNOVA2022年3月18日

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