6to4とネイティブなIPv6間のルーティング
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/05/25 08:11 UTC 版)
「6to4」の記事における「6to4とネイティブなIPv6間のルーティング」の解説
6to4を使うネットワークと、ネイティブなIPv6ネットワークの間で通信できるようにするために、「リレールーター」が用意されている。リレールーターはIPv4とIPv6両方のネットワークに接続し、IPv4側から6to4パケットが来ればペイロードのIPv6パケットをIPv6ネットワークへと中継し、逆にIPv6側に宛先が2002::/16のパケットが来れば、カプセル化してIPv4ネットワークへと転送する。 6to4のホストがネイティブなIPv6のインターネットと通信できるようにするには、デフォルトゲートウェイに6to4リレールーターの6to4アドレスを指定する必要がある。手動設定せずに済む方法として、192.88.99.1へのエニーキャストでリレールーターへとつながるようになっている。これを6to4アドレスにすると、2002:c058:6301::となる(ただし、サブネットやホストはゼロとなっている)。BGPによるルーティングの都合上、192.88.99.0/24というもっと広い範囲がエニーキャスト用に予約されている。6to4サービスを提供する場合、このIPv4プレフィクスを広告し、6to4リレーサーバへとルーティングする必要がある。 IPv6のインターネットから6to4ノードにIPv6パケットを送る場合、まずは通常のルーティングにより6to4リレールーターへと到着する。規格書によれば、6to4用のルーティングデータが細分化されてルーティングテーブルがあふれるのを防ぐため、リレールーターは2002::/16全体を広告しなければならないことになっている。そして、リレールーターでは届いたパケットをIPv4パケットに載せて、IPv4のインターネット経由で宛先へと向かう。 6to4の拡張であるIPv6 rapid deployment(6rd)では、設定ミスの危険性がある外部のリレーサーバーに頼る必要性をなくしている。
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