2,4-ジニトロクロロベンゼンとは? わかりやすく解説

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2,4-ジニトロクロロベンゼン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/03/31 23:04 UTC 版)

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2,4-ジニトロクロロベンゼン
2,4-Dinitrochlorobenzene
識別情報
略称 CDNB; DNCB
CAS登録番号 97-00-7 
PubChem 6
ChemSpider 5 
日化辞番号 J3.974H
特性
化学式 C6H3ClN2O4
モル質量 202.55 g mol−1
外観 淡黄色の結晶状粉末
融点

52-54 ℃

沸点

315 ℃

への溶解度 0.0092 g/L(25 ℃)
危険性
引火点 194 ℃
発火点 432 ℃
半数致死量 LD50 640 mg/kg(ラット経口)
130 mg/kg(ウサギ経皮)
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

2,4-ジニトロクロロベンゼン: 2,4-Dinitrochlorobenzene)はベンゼン誘導体の一種。DNCBとも表記される。

用途

DNCBはほとんどの人のIV型アレルギーを誘発することから、免疫不全症患者のT細胞の活性の診断に使用される。イボの治療に使用されることもある[1][2]。 DNCBは、グルタチオン-S-トランスフェラーゼ (GST) の酵素活性試験の基質として使用されている[3]。DNCBが還元型グルタチオン1分子に抱合されると、340 nmUV吸収が増大する。

ピリジンと反応させると、「ジンケ塩」と呼ばれる反応活性体(N-(2,6-ジニトロフェニル)ピリジニウム塩)が得られる(ジンケ反応英語版)。ジンケ塩は、有機合成に用いられるジンケアルデヒド英語版の原料となる。

安全性

日本の消防法では、ニトロ化合物として第5類危険物に分類される。皮膚・目に対する刺激性があり、特に皮膚に対してはアレルギー性反応を生じることがある[4]

脚注

  1. ^ Treating warts”. Harvard Medical School. 2010年4月2日閲覧。
  2. ^ Gibbs S, Harvey I, Sterling J, Stark R (2002). “Local treatments for cutaneous warts: systematic review”. BMJ 325 (7362): 461. doi:10.1136/bmj.325.7362.461. PMC 119440. PMID 12202325. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC119440/. 
  3. ^ Habig WH, Pabst MJ, Jakoby WB (1974). “Glutathione S-transferases. The first enzymatic step in mercapturic acid formation”. J. Biol. Chem. 249 (22): 7130–7139. PMID 4436300. 
  4. ^ 化学物質等安全データシート: 2,4-ジニトロクロロベンゼン (PDF)”. 昭和化学 (2011年5月17日). 2011年10月25日閲覧。



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