食虫目の誕生
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/02 08:29 UTC 版)
哺乳類の目のいくつかはリンネにまでさかのぼるが、食虫目はそうではない。リンネはハリネズミ、トガリネズミ、(旧世界の)モグラを、他の雑多な哺乳類と共に、Bestiae目に分類した。 1811年、ヨハン・イリガー Illiger は、ハリネズミ、トガリネズミ、モグラ、デスマン、テンレック、キンモグラなどをSubterranea科とした。1816年、H. M. D. De Blainvilleは、このグループをinsectivoreと呼び、1821年、トーマス・ボウディッチ Bowdich が、Insectovoraとラテン語化して記載した。食虫目の誕生である。 1855年、ヨハン・ワグナー Wagner は、ツパイ、ハネジネズミ、ヒヨケザルを食虫目に加えた。これ以降、食虫目は、系統の不明瞭な虫食性の動物群をとりあえず放り込んでおく目となり、「がらくた箱」「ごみ箱」などと言われることもあった。 しかし、食虫目への理解が進むにつれ、これらは次々と別目に分割され、「がらくた箱」は徐々に改善されることになる。
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