顎関節の運動
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/05/18 09:00 UTC 版)
下顎頭は、下顎窩内において、単純な回転運動と前方への滑走運動を行うことができる。下顎頭の単純な回転運動は、両側の顎関節中心部を結ぶ線を軸とした下顎の回転運動となる。下顎がこの回転運動を行うとき、顎関節の構成部分は、お互いの位置関係を変えることはない。一方、下顎頭は、下顎窩の前壁を前下方に滑走することができる。下顎頭が前下方に滑走運動を行うとき、関節円板が外側翼突筋上頭に引き寄せられて前方に移動する。両側の下顎頭が同時に前方滑走すると、下顎は前に突き出ることになる。片側の下顎頭のみが前方滑走すると、下顎は反対側の下顎頭を軸にして側方に回転することになる。以上のことから、顎関節の回転運動と滑走運動は、下顎の開閉運動、左右同時の滑走運動および左右どちらか一方の滑走運動とが組み合わさった複雑な下顎運動を可能にしている。 下顎頭の回転運動 下顎頭の滑走運動
※この「顎関節の運動」の解説は、「顎関節」の解説の一部です。
「顎関節の運動」を含む「顎関節」の記事については、「顎関節」の概要を参照ください。
- 顎関節の運動のページへのリンク