静脈血液による血液ガス分析
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/19 09:38 UTC 版)
「血液ガス分析」の記事における「静脈血液による血液ガス分析」の解説
換気、酸素化の評価が必要な場合は動脈血液による血液ガス分析が必要であるが、酸塩基平衡を調べたい場合は静脈血による血液ガス分析で十分である。pH, PaCO2, HCO3- に関しては動脈血と静脈血の相関係数は 0.9 以上とされている。平均誤差はpH 0.036 ± 0.006 (0.030 ~ 0.042), PaCO2 6.0 ± 1.0 (5.0 ~ 7.0), HCO3- 1.5 ± 0.2 (1.3 ~ 1.7) とされている。() 内は 95% 信頼区間を併記した。pH は小さくなり、PaCO2 は大きくなり、HCO3- は大きくなるため簡便な方法としては静脈血は動脈血と比べてpHが0.01 ~ 0.05 小さくなり、PaCO2 は約 6 大きくなり、HCO3- は約 2 大きくなると考えることが多い。また代謝性アシドーシスでは代償性呼吸性アルカローシスで代償されるが、十分に代償されている場合は HCO3- に 15 を加えた値が PaCO2 となっており、pH の小数点以下 2 桁がそのまま PaCO2 となる。もし予想値より PaCO2 が高ければ呼吸性アシドーシスの合併、PaCO2 低値ならば呼吸性アルカローシスが合併していると考えられる。
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