過小評価グループとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > 過小評価グループの意味・解説 

過小評価グループ

(過少代表グループ から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/08/01 08:06 UTC 版)

過小評価グループ低代表グループ英語: Underrepresented group)とは、ある部分群の中で、集団全体における人口の割合よりも有意に小さな割合しか持たない、集団の部分集合のことである。過小評価グループの特性は、対象とする部分群によって異なる。

STEM分野の過小評価グループ

アメリカ合衆国

アメリカ合衆国STEM(科学、技術、工学、数学)分野においては、女性[1]やいくつかの少数民族が過小評価グループに含まれる。アメリカ合衆国では、2010年に大学教育を受けた労働者のうちの50%が女性であるにもかかわらず、科学および工学に関係する労働者は28%しか存在しなかった。その他に、科学と工学の分野における過小評価グループとしては、アフリカ系アメリカ人アメリカインディアンアラスカ先住民ヒスパニックなどの人々がいる。これらのグループは集団全体の26%の人口を占めているにもかかわらず、科学および工学の労働者のわずか10%しか占めていない[2]

STEM分野の一部であるコンピュータの分野における過小評価グループには、ヒスパニック系およびアフリカ系アメリカ人が含まれる。アメリカ合衆国では、2015年時点でヒスパニックは人口の15%であり、アフリカ系アメリカ人は13%であったにもかかわらず、主要なテクノロジー企業の技術的な地位にある従業員に占める割合は、それぞれ5%および3%未満である[3]。同様に、女性は人口全体の約50%を占めているにもかかわらず、主要なテクノロジー企業の技術職およびリーダーシップの地位に立っている人は20%未満しかいない。

日本

日本ではSTEM分野の女性進出が非常に遅れており、2013年の調査では、OECDの加盟国のほとんどの国では女性研究者の割合が20%〜40%であるのに対し、日本では14.6%しかなく、低い水準に留まっている[4]。日本の女性研究者の割合は、産業・政府機関・大学のすべての組織においてOECD加盟国で最下位であり、特に産業では8.1%しかいない[4]。割合は増加しているものの、他の国はそれ以上のペースで割合が伸びている[4]

脚注

  1. ^ Lambert, Froniga (2003). “News: The Royal Society Rosalind Franklin Award”. Notes and Records of the Royal Society(英語) 57 (2): 265-266. doi:10.1098/rsnr.2003.0211. ISSN 0035-9149. 
  2. ^ Neuhauser, Alan (2014年2月6日). “Minorities, Women Still Underrepresented in STEM Fields, Study finds” (英語). US News. https://www.usnews.com/news/stem-solutions/articles/2014/02/06/minorities-women-still-underrepresented-in-stem-fields-study-finds 2016年3月29日閲覧。 
  3. ^ admin (2015年12月31日). “2015 Diversity Report Card”. John Xavier. 2016年4月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年3月29日閲覧。
  4. ^ a b c 理工系分野における女性活躍の推進を目的とした関係国の社会制度・人材育成等に関する比較・分析調査報告書”. 男女共同参画局. 内閣府. 2019年10月1日閲覧。

関連項目

外部リンク




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「過小評価グループ」の関連用語

過小評価グループのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



過小評価グループのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの過小評価グループ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS