逆確率重み付け推定量(IPWE)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/04 14:06 UTC 版)
「逆確率重み付け」の記事における「逆確率重み付け推定量(IPWE)」の解説
対象実験は実施できないがモデル化可能な観測データはある場合、逆確率重み付け推定量(Inverse Probability Weighted Estimator, IPWE)を用いることで因果関係を示すことができる。治療の無作為割付は仮定しておらず、母集団のすべての被験者に対して特定の治療を割り当てた場合の反実仮想アウトカム(潜在的アウトカム)を推定することが目標となる。 観測データ { ( X i , A i , Y i ) } i = 1 n {\displaystyle \{\left(X_{i},A_{i},Y_{i}\right)\}_{i=1}^{n}} が独立同分布で未知の分布 P {\displaystyle P} に従うと仮定する。ここで、 X ∈ R p {\displaystyle X\in \mathbb {R} ^{p}} :共変量 A ∈ { 0 , 1 } {\displaystyle A\in \{0,1\}} :2つの可能な治療法 Y ∈ R {\displaystyle Y\in \mathbb {R} } :反応 治療の無作為割付は想定していない。 まずは、潜在アウトカム Y ∗ ( a ) {\displaystyle Y^{*}(a)} 、すなわち1人の被験者に治療 a {\displaystyle a} が割り当てられた場合のアウトカムを推定する。次に、母集団のすべての患者に治療 a {\displaystyle a} が割り当てられた場合の平均アウトカム μ a = E ( Y ∗ ( a ) ) {\displaystyle \mu _{a}=\mathbb {E} \left(Y^{*}(a)\right)} を比較する。観測データ { ( X i , A i , Y i ) } i = 1 n {\displaystyle \{\left(X_{i},A_{i},Y_{i}\right)\}_{i=1}^{n}} から μ a {\displaystyle \mu _{a}} を推定したい。
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