近縁の諸属
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/03 21:02 UTC 版)
クラミドモナスとボルボックスの中間的な生物として、細胞数のすくないものから、ゴニウム Gonium、ユードリナ Eudorinaなどがある。いずれもクラミドモナス様の鞭毛細胞が多数集まり、寒天質に埋もれた形であるが、細胞の分化は見られない。プレオドリナ Pleodorina は細胞の大きさに分化があり、進行方向に小さな細胞が集まっている特徴がある。 ユードリナは、16ないし32個の細胞が表面に並んだ球形の群体を作る。細胞間に隙間があるのが特徴である。繁殖時には、すべての細胞が細胞分裂を行い、それぞれが16(32)個の細胞からなる群体の形になった後に、寒天質を破って外に出る。パンドリナ(Pandrina)は、別名クワノミモともいい、ユードリナに似ているが、個々の細胞が、互いに接触しているのが特徴で、球形の寒天質の真ん中に、細胞塊が集まった姿である。ゴニウムは、群体が扁平で、中心に4細胞が菱形に整列し、周囲も一辺につき3細胞が整列した菱形を形成する。外側の細胞は外向けに鞭毛を伸ばし、中央の細胞は上面に向けて鞭毛を伸ばしている。 これらはいずれも浅くて富栄養な環境を好むので、ボルボックスとともに、水田ではよく観察される。
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