豊島問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/17 06:52 UTC 版)
詳細は「豊島 (香川県)#豊島事件」を参照 豊島における産業廃棄物処理場の建設反対運動に際し、1977年3月、議会で産業廃棄物の種類や量などの条件を付けた上で、事業許可を下した。住民側は同年6月、産業廃棄物処理場建設差止請求訴訟を提起するなどの対抗措置をとった。前川は処理場に反対する住民に対して、「これでは事業者いじめだ。豊島の海は青く、空気は綺麗だが、住民の心は灰色だ」と述べ、処分場に反対する住民を非難した。これらの豊島の住民を中傷した発言は、豊島と香川県の間に軋轢を生んだ。さらに1978年、前川は許可を下した業者に対して、ミミズ養殖への事業変更を許可した。しかし、業者によるミミズ養殖は頓挫し、産業廃棄物の不法投棄が始まった。住民はたびたび県に陳情を行うが、前川は取り合わず「豊島産廃問題」は拡大の一途と辿ることになる。豊島事件はその事後処理に、2017年までに700億円以上の公費が費やされることになるが、前川はその結末を見届けることなく逝去する。死後、香川県民から「名誉県民を取り消すべき」と意見が出されたこともある。
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