虚空蔵さんのお話
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 16:41 UTC 版)
大垣市には、このような昔話が伝わっている。 ある日、虚空蔵さんが草むらで立小便をしていると、そこに眠っていた大蛇にかかってしまう。この大蛇は、伊勢国で虚空蔵さんに恋焦がれた女性が、虚空蔵さんに会いたい一心で大蛇に変化したものであった。怒った大蛇は虚空蔵さんを追いかけ始めた。驚いた虚空蔵さんは被っていた笠を脱ぎ捨てて走って逃げ出した。喉が渇き、近くの農民に水を求めたが断られ、止むを得なく近くの自噴井戸の水を飲み、さらに逃げた。しかし大蛇は追いかけていった。やがて虚空蔵さんは、金生山の岩屋の中に逃げ込んだ。大蛇は岩屋ごと締め付け始める。岩屋が崩れかけたとき、虚空蔵さんは、「そなたを私より高い位置にお祀りする。だから助けてくれ」と叫んだ。すると大蛇は締め付けを止め、何処へと消えていったという。大蛇は蛇王権現として、明星輪寺の鎮守として祀られている。 虚空蔵さんが笠を脱ぎ捨てたの土地が、笠縫(安八郡笠縫村、現 大垣市)、自噴井戸の水を飲んだ土地が、河間(安八郡河間村、現 大垣市)であるとされている。
※この「虚空蔵さんのお話」の解説は、「明星輪寺」の解説の一部です。
「虚空蔵さんのお話」を含む「明星輪寺」の記事については、「明星輪寺」の概要を参照ください。
- 虚空蔵さんのお話のページへのリンク