茶入飾・茶碗飾・茶杓飾
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/28 22:00 UTC 版)
茶入飾(ちゃいれかざり)・茶碗飾(ちゃわんかざり)・茶杓飾(ちゃしゃくかざり)は、それぞれ茶入・茶碗・茶杓に名物や由緒のあるものを用いる場合の取り扱いである。表千家では初座で床に飾りつけておき、客が所望して拝見する手続きをいう。後座でこうした道具を用いて点前をする場合には後述の茶筅飾を行う。裏千家でも元来同様なのだが、茶入荘・茶碗荘・茶杓荘といった場合には後座で行う点前(茶筅荘の変形)までを含める。 茶入はもともと床に飾るべきものだったのが、時代と共に省略され重く扱う場合でも茶筅飾のみが行われていた。しかし江戸時代後期になって再び床に飾るようになったと考えられる。茶碗・茶杓は本来床に飾るべきものではなく、江戸時代後期に拝領品を丁重に扱う必要から茶入同様に飾るようになったと考えられる。本来茶道具は点前に用いてこそのものだが、拝領先を憚り床に飾って拝見するだけで点前には用いないということまで行われるようになった。
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