脂質の競合
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/07 05:59 UTC 版)
「脂質依存性イオンチャネル」の記事における「脂質の競合」の解説
陰イオン性脂質は、イオンチャネル内の結合部位をめぐって競合する。神経伝達物質と同様に、拮抗薬(アンタゴニスト)の競合は作動薬(アゴニスト)の効果を逆転させる。ほとんどの場合、PAはPIP2とは逆の効果がある。したがって、PIP2によって活性化されたチャネルにPAが結合すると、PAはPIP2の効果を阻害する。PAがチャネルを活性化すると、PIP2はPAがチャネルを阻害する効果をブロックする。 エタノール: エタノールを摂取すると、ホスホリパーゼDがエタノールをリン脂質に取り込み、トランスホスファチジル化と呼ばれるプロセスで、非天然で長寿命の脂質ホスファチジルエタノール(英語版)(PEth)を生成する。PEthはPAと競合し、その競合はTREK-1チャネルに拮抗する。カリウムチャネルでのPEthの競合は、エタノールの麻酔作用と、おそらく二日酔いに寄与していると考えられている。
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