統合に関する理論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/09 15:38 UTC 版)
ヨーロッパの統合という考え方に欠かせない根本的な理念は、いかにして民族国家のあいだでの戦争を回避するかということである。交流主義では民族国家の安定のための条件を理論化することが模索されてきた一方で、連邦主義や機能主義では民族国家の抑制を掲げている。ヨーロッパ統合の理論でもっとも有力な理論のひとつが新機能主義であり、エルンスト・B・ハースは The Uniting of Europe: Political, Social and Economical Forces, 1950-1957(1958年)でその考えを展開し、またレオン・リンドバーグは The Political Dynamics of European Economic Integration(1963年)でそれを深化させた。新機能主義と政府間主義のあいだでの議論は欧州連合の発展と阻害要因を理解するうえでいまだ中心的なものとなっている。現代では欧州連合の複雑な政策決定やマルチレベル・ガバナンスに焦点が当てられており、欧州連合の機能や発展を理論化することが試みられている。
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