系がする仕事
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/17 21:03 UTC 版)
熱力学で圧力 P の気体(一般に物体)の体積が Vi から Vf に変化する時に気体がする仕事(絶対仕事)W は次式のように表される。 W = ∫ V i V f P d V {\displaystyle W=\int _{V_{\mathrm {i} }}^{V_{\mathrm {f} }}P\,\mathrm {d} V} 絶対仕事は気体の体積が変化することによって、その気体が外に対してする仕事ととらえることができる。一定量の物質を閉じ込めて対象として扱う系(閉じた系)では、系が外部へ行う仕事は絶対仕事となる。 一方、実際の多くの機器では、一方から気体や液体が入って他方から出ていく。物質の出入りを伴う系(開いた系)では、系に物質を出し入れする仕事 -d(PV) が加わり、系が外部へ行う仕事は次式となる。 W ∗ = ∫ i f { P d V − d ( P V ) } = − ∫ P i P f V d P {\displaystyle W^{*}=\int _{\mathrm {i} }^{\mathrm {f} }\{P\,\mathrm {d} V-\mathrm {d} (PV)\}=-\int _{P_{\mathrm {i} }}^{P_{\mathrm {f} }}V\,\mathrm {d} P} つまり、開いた系では気体等の圧力が低下することにより仕事を得ることができ、この場合の仕事 W∗ を絶対仕事と区別して工業仕事という。
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