等温自由膨張
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/17 01:47 UTC 版)
気体を閉じ込めた容器と、真空の容器をバルブを介して接続する。バルブを開くと気体は真空の容器へ拡散される。真空への拡散においては、気体は仕事をしないため自由膨張と呼ぶ。自由膨張の間、温度一定の環境下にある等温自由膨張を考えると、等温過程の自発変化なのでヘルムホルツエネルギーが極小化される。体積の変化 δV に対して δ F = − p ( T ex , V ) δ V ≤ 0 {\displaystyle \delta F=-p(T_{\text{ex}},V)\,\delta V\leq 0} である。すべての温度と体積の範囲で圧力は正であるため、体積変化は δV > 0 であり、気体は必ず膨張し、収縮することはない。また、ヘルムホルツエネルギーが極小化されるのは気体の体積が最大となったときであり、気体の拡散は途中で止まることがなく、容器全体へ拡散される。
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