空行列
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 07:43 UTC 版)
空行列は行または列(あるいはその両方)の数が 0 であるような行列をいう。零ベクトル空間を含めて写像を考える場合に、空行列は役に立つ。例えば、A が 3 × 0 行列で B が 0 × 3 行列ならば、積 AB は三次元空間 V からそれ自身への空写像に対応する 3 × 3 零行列である。空行列を表す記号というのは特に定まってはいないが、多くの数式処理システムでは空行列を作成したり空行列に関する計算をしたりすることができる。0 × 0 行列の行列式は 1 と定義される。これは行列式に関するライプニッツの公式(置換に関する和として表す公式)が空積となり、それは通常 1 であることによる。またこのことは、任意の有限次元空間における恒等変換(に対応する行列)の行列式が 1 であるという事実とも整合する。
※この「空行列」の解説は、「行列」の解説の一部です。
「空行列」を含む「行列」の記事については、「行列」の概要を参照ください。
- 空行列のページへのリンク