矢血・谷地
- 女陰。月経。婦女子のこと。女陰のことを初め谷地と云ひ月経のことを矢血と云ひしが共に婦女子のことも云ふ。(香具師、賊徒、不良仲間等に広く使はれてゐる)。「しんとくないやちをふく」と云へば強姦のことにして、「しんとくない」は得心のないこと。「やちをふく」は男女交接のことを云ふ。
- 女陰、月経、婦女子のこと。「けるもる」ともいう。女陰のことを始め谷地といい月経のことを矢血といったが共に婦女子のこともいう。(香具師、不良仲間に多く用いられる)。この「やち」に関しては、じつに多くの表現がある。明治廿五年の『日本陰語集』には、やち(京都、三重、広島、鳥取、宮崎、島根)とあり、この陰語は、ヤチハクイ(妙陰)、ヤチバラシ(遊興)、ヤチモロ(好色漢)、ヤチカクシ(女裸)、ヤチヲヘグ(強姦)、キヨウヤチ(同)、ヤチネタ(春画製品)、ヤチバイ(売春)、ヤチグレ(耽溺)等が用いられている。
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