真空崩壊
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/05 00:19 UTC 版)
原子番号が173を超える超重原子のK殻(1s軌道)の電子の束縛エネルギーは、対生成に必要なエネルギーを超える。もし、1s軌道に電子がない場合は、ディラックの海にある負のエネルギー準位にある電子が、そのままのエネルギーで1s軌道に遷移し、対生成が起こる。この現象は真空の崩壊と呼ばれている。ただし、このような超重原子は安定的に存在しないため、超ウラン原子核同士を加速して近接させ、瞬間的に形成される擬似的な超重原子が放出する陽電子を検出する試みが行われている。
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